2002 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
14350126
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Research Institution | University of Tsukuba |
Principal Investigator |
岩田 洋夫 筑波大学, 機能工学系, 教授 (60184884)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
橋本 渉 大阪工業大学, 情報科学部, 講師 (80323278)
矢野 博明 筑波大学, 機能工学系, 講師 (80312825)
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Keywords | 人工現実感 / ロコモーション インタフェース / 歩行感覚 / 移動感覚 / 空間知覚 |
Research Abstract |
本研究は、足の歩行動作に伴う視野全体の見えの変化、という自然な現象を人工的に生成するシステムを構築し、それを用いて人間の空間知覚機能を定量的に評価することを目的としている。平成14年度に実現した成果は以下のとおりである。 本研究で用いる主たるハードウェアは、トーラストレッドミルに全周球面ディスプレイを組み合わせたシステムである。いずれの装置も既存のプロトタイプが存在するが、トーラストレッドミルに関しては大幅な改良が必要である。現存するものの可動床の大きさは1m四方であるが、この中央に被験者が立つと、実質的に前に踏み出せる歩幅が30cmくらいになり、これは通常の歩幅に比べてかなり小さい。トーラストレッドミルの最も大きな欠点は設置面積が大きくなることである。自然な歩行を実現するには駆動装置も入れて4m四方程度の装置が必要である。トーラストレッドミルは構造上一度組んだら分解が不可能なので、それだけの大きさの入り口をもった建物と部屋でなければ使えない。人間の足の運動を打ち消す操作を与えるためには、原理的には両足の下に小さな動く床を作り、足の位置をセンサーで測定して足が仮想の床に着地したときだけ床が存在するようにすればよい。そのような床が実現されれば、平面だけでなく凹凸面の呈示も容易である。本研究では、2つのモーションプラットフォームを用いて、その上に歩行者が載る方式を実現した。この装置は足の下だけに床が存在するので、可動範囲を60cmとることが可能になり、自然な歩幅が実現できた。
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Research Products
(1 results)
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[Publications] 矢野博明, 葛西香里, 斉藤秀之, 岩田洋夫: "ロコモーションインタフェースによる歩行感覚の共有"ヒューマンインタフェース学会論文誌. 4・2. 27-34 (2002)