2002 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
14350128
|
Research Institution | Tokyo University of Agriculture and Technology |
Principal Investigator |
渡辺 敏行 東京農工大学, 工学部, 助教授 (10210923)
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
古川 英光 東京農工大学, 工学部, 助手 (50282827)
堀江 一之 東京農工大学, 工学部, 教授 (10013690)
|
Keywords | ゲル / マイクロマシン / 2光子励起 / 光応答性 / ケトーエノール互変位性 / アゾベンゼン |
Research Abstract |
我々は、光応答性部位を組み込んだビニルモノマーを合成し、これを架橋することによりハイドロゲルを作製した。ケトーエノール互変位性を示す、アセチルアセトンを高分子鎖に導入したハイドロゲルに光を照射すると、水溶液中ではpHが減少し、プロトン乖離によって生じた浸透圧によりゲルが膨潤した。このゲルを薄片状にし、片面から紫外光を照射すると、ゲル表面の光吸収、膨潤のために平面状であったゲルを折り曲げることができた。ゲルのモノマー溶液にビススチリルベンゼンをドープし、チタンサフブァイヤレーザーを照射すると、2光子励起過程により重合が進行し、任意のパターンを作製することができた。特に、ゲルをカンチレバー状に加工すると、紫外光の照射によりレバーの運動を任意に制御することができた。水溶液中ではエノラートイオンが安定なために、アセチルアセトンは光照射前のエノール型には戻りにくく、可逆的な反応得られなかった。そこで、この問題を克服するためにアゾベンゼン部位を有するハイドロゲルを作製した。ただし、アゾベンゼン部位が側鎖として導入されていると、光照射によるシスートランスの異性化は、ほとんど高分子全体の変形に影響しない。そこで、アゾベンゼン部位を比較的リジッドな主鎖骨格中に導入し、規則的な架橋構造を導入することにより、分子鎖で生じた小さな変形が、マクロな応答としてとりだせるように改良した。この系の運動は可逆的であり、可視光レーザーにより、自由に曲げたり、伸ばしたりできる。
|
Research Products
(5 results)
-
[Publications] S.Ebihara, T.Watanabe: "Efficient Immobilization of Polymer Gels on Gold Substrate and Evaluation of Their Thermal Responses by Laser-Induced Surface Plasmon Resonance"Kobunshi Ronbunshu. 59. 105-112 (2002)
-
[Publications] S.Hernandez, T.Ogawa, T.Watanabe, S.Miyata: "Novel Diacetylene and Chromophore-Containing Polymers and their Second Order Nonlinear Optical Properties"Mol.Cryst.Liq.Cryst.Sci.Tech.. 374. 503-512 (2002)
-
[Publications] Y.Sakuratani, T.Watanabe, S.Miyata 他3名: "Transition phenomena in Salt-Doped Organic Electroluminescent Devices at High Bias Voltage"Mol.Cryst.Liq. Cryst.Sci.Tech.. 378. 157-166 (2002)
-
[Publications] T.Watanabe, M.Akiyama, K.Totani 他6名: "Photoresponsive Hydrogel Microstructure Fabricated by Two-Photon Initiated Polymerization"Adv.Funct.Mater. 12. 611-615 (2002)
-
[Publications] C.Zhijian, K.Ogino, S.Miyata, Y.Lu, T.Watanabe: "The Pure White Light Emission from Three-Layer Electroluminescent Devices"J.Phys.D : Appl.Phys.. 35. 742-746 (2002)