2003 Fiscal Year Annual Research Report
分散電源に適した低コスト可変速発電機システムの開発
Project/Area Number |
14350140
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Research Institution | Ibaraki University |
Principal Investigator |
大口 國臣 茨城大学, 工学部, 教授 (50037868)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
星 伸一 茨城大学, 工学部, 助手 (70292480)
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Keywords | リラクタンス形誘導機 / 二次励磁 / 外部カスケード方式 / アクティブフィルタ / 弱め界磁制御 |
Research Abstract |
風力や水力を駆動源とする発電機では、駆動力の変動に対応して運転速度を変化させることにより、効率よくエネルギー変換を行うことができる。しかし、通常の可変速発電方式では、発生電力を一定周波数の電力に変換するための変換装置容量が増大し、コスト高を招く問題がある。そこで、本研究では、変換器容量が小さくて済む二次励磁方式の特長をもち、かつ、ブラシレス方式であるカスケード誘導発電機に着目した。本年度は主として実験機の試作と新しい制御法のシミュレーションツールによる検討を行った。その成果は下記の通りである。 (1)リラクタンス形誘導機の試作 回転子がスリット付き鉄心からのみで構成される新しい構造の誘導発電機を試作した。しかし、回転子製作上の問題のため、所期の性能が得られないことが実験結果からわかったため、改良した試作機を次年度に製作することを計画している。 (2)外部カスケード方式誘導発電機制御のための新しい変換器方式 二次励磁用変換器を低コスト化するために、PWMコンバータの代わりにダイオード整流器を使用し、これに伴って不足する機能をアクティブフィルタ用PWMコンバータで補完する新しい構成を提案した。本方式が良好な特性をもつことをシミュレーションにより明らかにした。 (3)弱め界磁制御が可能な二次励磁誘導発電機 従来は、固定子巻線に並列接続されていた回生用インバータを、固定子巻線に直列接続する方式を提案した。シミュレーションにより、従来方式と同等な特性が得られる他に、従来は不可能であった固定子電圧制御が可能になり、この結果、軽負荷時には弱め界磁制御を行って損失軽減が図られる見通しが得られた。次年度には、より詳細なシミュレーションと実験を行い、その効果を確認する予定である。
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Research Products
(6 results)
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[Publications] K.Oguchi, N.Hoshi, T.Kubota: "Reactor-coupled 12-pulse rectifiers of high-frequency generators for cogeneration systems"International PCIM Conference 2003. CD-ROM. (2003)
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[Publications] S.Kato, N.Hoshi, K.Oguchi: "Modeling and simulation of a six-phase induction machine for renewable energy applications"International PCIM Conference 2003. CD-ROM. (2003)
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[Publications] S.Kato, N.Hoshi, K.Oguchi: "Small-scale hydropower-Adjustable-speed induction generators"IEEE Industry Applications Magazine. vol.9, no.4. 32-38 (2003)
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[Publications] S.Kato, N.Hoshi, K.Oguchi: "Power converter topologies for adjustable-speed cascaded induction generator systems"European Power Electronics Conference. CD-ROM. (2003)
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[Publications] 高橋秀明, 加藤真嗣, 星伸一, 大口國臣: "ブラシレス二次励磁方式の新しい特性改善法"平成15年電気学会産業応用部門大会. (2003)
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[Publications] 加藤真嗣, 星伸一, 大口國臣: "ヨーロッパにおける風力発電研究の現状と動向"第11回電気学会東京支部茨城支所研究発表会. 77-78 (2003)