2004 Fiscal Year Annual Research Report
極薄シリコン酸化膜スペーサを用いたナノギャップ構造トンネル分光デバイスの研究
Project/Area Number |
14350166
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Research Institution | Osaka University |
Principal Investigator |
森田 瑞穂 大阪大学, 大学院・工学研究科, 教授 (50157905)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
有馬 健太 大阪大学, 大学院・工学研究科, 助手 (10324807)
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Keywords | ナノギャップ / 電子応答 / シリコン酸化膜 |
Research Abstract |
単結晶シリコン/シリコン酸化膜/単結晶シリコン基板を用いたシリコン/ナノギャップ/シリコン構造デバイスにより、従来のトンネル分光法が分光対象としていた固体に加えて、液体、気体材料の分光も可能にするトンネル分光センシングデバイスを開拓する目的に対して、液体分光チャンバにセンシングデバイスを設置し、センシングデバイスのナノギャップに超純水を導入することにより、超純水を静電容量とコンダクタンスの変化で検出できることを明らかにしている。超清浄精密制御熱酸化装置を用いて、単結晶シリコンウェハ表面に200nmの厚さのシリコン酸化膜を形成し、エッチングを行い、シリコン酸化膜の一部を除去加工した後、水素終端表面シリコンウェハと向かい合わせて室温で貼り合わせ、貼り合わせたウェハを窒素ガス中での1000℃の加熱処理により埋め込み酸化膜となるシリコン酸化膜を介して接着させ、加工ナノギャップが形成された貼り合わせ基板を製作している。さらに、シリコン/加工シリコン酸化膜/シリコン基板の両方のシリコン外側表面に金属を蒸着して、ギャップ長が200nmのナノセンシングデバイスを試作している。センシングデバイスのギャップ部に超純水を滴下すると、静電容量-電圧特性、コンダクタンス-電圧特性においてピーク状の変化が現れることを初めて見いだしている。このセンシング原理として超純水とシリコンとの電子応答モデルを提案している。また、センシングデバイスのギャップ部に真空状態から窒素、酸素ガスを導入すると、コンダクタンス-電圧特性において特有の変化が現れることを初めて見いだしている。
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Research Products
(4 results)
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[Journal Article] Nano-Gap Device for Liquid Sensing2004
Author(s)
Satoru, MORITA, Tatsuya, TAKEGAWA, Takaaki HIROKANE, Shinichi URABE, Kenta ARIMA, Junichi UCHIKOSHI, Mizuho MORITA
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Journal Title
Extended Abstracts of the 2004 International Conference on Solid State Devices and Materials
Pages: 704-705
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