2004 Fiscal Year Annual Research Report
アクティブ人工ブレインの試作による情報処理システムの構成的研究
Project/Area Number |
14350175
|
Research Institution | Tohoku University |
Principal Investigator |
中島 康治 東北大学, 電気通信研究所, 教授 (60125622)
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
佐藤 茂雄 東北大学, 電気通信研究所, 助教授 (10282013)
早川 吉弘 東北大学, 電気通信研究所, 助手 (20250847)
小野美 武 東北大学, 電気通信研究所, 助手 (70312676)
|
Keywords | Inverse Function / 負性抵抗 / 最適化問題 / カオス / アクティブ人工ブレイン / 集積回路 / 遅延 |
Research Abstract |
本研究テーマは、構成的手法により脳の情報処理機能の獲得を目指して、自励発振能力をも含むアクティブな基本特性を堅持したシリコンニューロンによりマクロな場としての結合系、シリコンブレインを構成することを最終的な目的としている。本年度は前年度の成果を基に、大きく二つの研究を進めた。 負性抵抗のネットワークシステムにおける解析:最適値問題において所望の極小値(安定点)に負性抵抗を設定することで不安定化し、最適化問題の解探索において初期値依存性を無くし、正解への到達率を100%まで出来ることを明らかにした。昨年得られたIDモデルの発振特性を利用した最適化問題の正解表現においても、従来困難とされてきた問題に対して100%の正解率が得られることを確認した。これは画期的成果と判断されこの結果を論文としてまとめ発表準備中である。これにより種々の実用的な問題に対して適用できる目処が拡大したため、各種の応用への検討を開始した。さらにこの回路網の学習可能性についても検討し高い能力を持つことを確認し、論文発表準備中である。また、自己連想記憶に関する解析も進めて記憶容量の増加とベイスンサイズの増加を確認し論文を投稿し掲載予定となった。 IDネットワークのハードウェア化:VDECによるアナログIDネットワークチップの試作・測定を行い、ネットワークで負性抵抗効果を確認、発振特性を観測した。現在ネットワークとして学習動作をも視野にいれた情報処理のためのシステム動作への移行を進めつつある。加えて大規模化を目指したストカスティック手法のデジタルシステムに置いて開発した1000ユニット全結合システムで画像処理などの応用システムとしての動作を確認し、さらにこれを基にIDモデル化への試作をFPGAを利用して行った。それにより連想記憶動作を確認して論文を投稿中である。
|
Research Products
(6 results)