2003 Fiscal Year Annual Research Report
化合物半導体中へのナノ金属細線埋込み構造による極小/高速電子デバイスの研究
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14350182
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Research Institution | Tokyo Institute of Technology |
Principal Investigator |
宮本 恭幸 東京工業大学, 大学院・理工学研究科, 助教授 (40209953)
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Keywords | ナノ金属細線 / ヘテロ接合バイポーラトランジスタ / InP / ホットエレクトロントランジスタ / 引力ポテンシャル / 電子線リソグラフィー / 有機金属気相成長法 / フリースタンディングワイヤ |
Research Abstract |
本研究の柱である以下の二項目に関して今年度の成果を説明する。 埋込み金属細線を引き出し電極としたエミッタ構造のための研究 昨年度特許申請したエミッタを表面に取った新たな構造でのトランジスタを作製した。この構造はエミッタからゲートへの直接電子注入を抑制でき、エミッタ電流に対してゲート電流を数十分の1に抑制できることが確認できた。直流特性から見積もられる伝達コンダクタンスは10mSであった。 さらにリークパス抑制とエミッタ電流のゲート電圧による制御性向上のために、従来のゲート埋込成長をやめてエミッタ幅を細くした。エミッタ幅150mnのトランジスタで、ゲートバイアスによる変調を確認し、前回の素子では観測されなかった線形な特性の部分とNDRを観測できた。現在、エミッタ幅のさらなる縮小の為のエッチング条件を把握し、20nm幅エミッタの作製を行っている。 金属細線構造をコレクタとした構造の研究 まず昨年度作製したエミッタ面積0.1μm×0.5μmのInP系ヘテロ接合バイポーラトランジスタ(HBT)の高周波特性評価を行った。コレクタ容量が前回作製したエミッタ面積0.1μm×0.5μmのHBTより大きくなったことから、その原因を検討し、エッチストップのためのヘテロ構造がコレクタ容量増大と結晶性劣化を引き起こしたことを突き止めた。そこで、エッストップ層無しでのプロセスを開発した。また電極抵抗に関して、コンタクト抵抗がエミッタで3x10^<-6>Ωcm^2、ベースで2.5x10^<-6>Ωcm^2と低かったことから、電極をパラジウムを使ったAu/Pd/Ti構造に変えることで、エミッタで1x10^<-6>Ωcm^2、ベースで3x10^<-7>ΩCm^2と従来に比べて大幅に改善した。これらの値を組み合わせれば良好な高周波特性が望める。現在、これらの改善を組み合わせた素子の作製を終えたところであり、今度素子の評価をおこなう。
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Research Products
(6 results)
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[Publications] Tsuyoshi Tanaka: "Effects of Low-Oxygen-Content Metalorganic Precursors on AlInAs and High Electron Mobility Transistor Structures with the Thick AlInAs Buffer Layer"Jpn.J.Appl.Phys.. 42・8B. L993-L995 (2003)
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[Publications] Keigo Yokoyama: "Fabrication of GaInAs/InP heterojunction bipolar transistors with a single tungsten wire as collector electrode"Jpn.J.Appl.Phys.. 42・12B. L1501-L1503 (2003)
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[Publications] Yasuyuki Miyamoto: "InP Hot Electron Transistors with a Buried Metal Gate"Jpn.J.Appl.Phys.. 42・12. 7221-7226 (2003)
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[Publications] Katsuhiko Takeuchi: "InP hot-electron transistors with emitter mesa fabricated between gate electrodes for reduction in emitter-gate gate-leakage current"Jpn.J.Appl.Phys.. 43・2A. L183-L186 (2004)
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[Publications] T.Tanaka: "Growth of AlInAs using low-oxygen-content metalorganic precursors and application to HEMT structures"International Conference on Indium Phosphide and Related Materials. ThB 2.4. (2003)
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[Publications] K.Takeuchi: "InP hot electron transistors using modulation of gate electrodes"The 2003 International Conference on Solid State Devices and Materials. E-7-3. (2003)