2003 Fiscal Year Annual Research Report
情報の自律漂流機構を基本としたコンテンツ配信ネットワークアーキテクチャの研究
Project/Area Number |
14350197
|
Research Institution | Tokyo Institute of Technology |
Principal Investigator |
酒井 善則 東京工業大学, 大学院・理工学研究科, 教授 (70196054)
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
小林 亜樹 東京工業大学, 大学院・理工学研究科, 助手 (30323801)
山岡 克式 東京工業大学, 学術国際情報センター, 助教授 (90262279)
|
Keywords | コンテンツ配信 / ストリーム伝送 / スケーリング / コンテンツ発見 / メタ情報 / キャッシング |
Research Abstract |
(1)コンテンツ漂流アルゴリズム:14年度に検討したコンテンツ漂流アルゴリズムの効果を解析するために、アルゴリズムの効果を(a)人気値による制御の効果、(b)自律的にコンテンツが移動することの効果、(c)ゲーム理論による分散制御の効果、に分割して検討することとした。まずコンテンツを分割してノードに蓄積する場合の人気値の分割方式として、ネットワーク内において同一コンテンテンツの人気値総和一定の方式と人気値2乗和一定の方式を比較して、後者の方が良い特性を示すことを明らかにした。次に人気値制御による効果は、コンテンツ自体の過去の検索履歴を制御に利用可能であることに起因することに着目して、ノード内のみの検索履歴による制御機能を持つキャッシュ方式と比較を行った。シミュレーションにより検討した結果、人気値による制御により従来の経路キャッシュ方式に比べて、検索時の平均ホップ数が小さくなることを明らかにした。 (2)コンテンツ漂流システムの実装:ゲーム理論に基づくコンテンツ漂流方式をPC16台を用いて学内ネットワーク上に実装した。実装方式ではコンテンツ発見アルゴリズムは集中管理方式を用いた。実験の結果、メモリー利用効率のよいシステムが実現できることを確認した。 (3)リアルタイムメディア配送方式:複数のノードにより構成される映像配信ネットワーク内で、ノードとサーバが協調して公平性を実現する方式を開発した。具体的には映像ストリームパス内で常にPSNR(Peak Signal to Noise Ratio)を表示する。ノードは接続リンクの帯域を観測して、通過パスの帯域合計値がリンク帯域に近づくとPSNR最大のパスに対して帯域削減の通知を行う。各サーバは通過ノードの指示を常に観測して、符号化パラメータの変更により、ストリーム帯域削減を行う。逆に指示が無い場合は帯域を増やす。以上の方式によりネットワーク全体がミニマックス公平性を実現できることを明らかにした。
|
Research Products
(6 results)
-
[Publications] 稲積泰宏, 吉田俊之, 酒井善則, 堀田裕弘: "最適フレームレート推定に基づく動画像符号化法の有効性について"電子情報通信学会論文誌. Vol.J87-B, No.2. 1130-1142 (2003)
-
[Publications] 小山貴夫, 小林亜樹, 山岡克式, 中村太一, 酒井善則: "SLAで規定された同時到着を遵守するための複数マルチキャストを用いた伝送方式"電子情報通信学会論文誌(採録). (2004)
-
[Publications] Kentaro Ogawa, Aki Kobayashi, Katsunori Yamaoka, Yoshinori Sakai: "Design of the Multi-channel Communication System for the MPEG Video Data Streams Using Adaptive QoS Control"Proc.of IEEE ICC 2003. GN2-2,CD-ROM2003.5. (2003)
-
[Publications] Yukio Shigenari, Aki Kobayashi, Katsunori Yamaoka, Yoshinori Sakai: "A Scheme to Reduce Delay-Overheads at the Beginning of Satellite Network Communication"Proc.of IEEE PACRIM'03. F27-1(CD-ROM). (2003)
-
[Publications] Yuthapong Somchit, Aki Kobayashi, Katsunori Yamaoka, Yoshinori Sakai: "A Proposal for a Multicast Protocol for Live Media"Proceeding of Second International Workshop, Quality of Service in Multiservice IP Networks (QoS-IP). 334-346 (2003)
-
[Publications] 中村義和, 小林亜樹, 山岡克式, 酒井善則: "コンテンツ指向ネットワークにおける人気に基づいたコンテンツ漂流方式の基礎検討"電子情報通信学会技術報告. IN2003-192. 25-30 (2004)