2003 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
14350200
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Research Institution | Nagoya Institute of Technology |
Principal Investigator |
田坂 修二 名古屋工業大学, 工学研究科, 教授 (80110261)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
布目 敏郎 名古屋工業大学, 工学研究科, 助手 (10345944)
伊藤 嘉浩 名古屋工業大学, 工学研究科, 講師 (50335098)
石橋 豊 名古屋工業大学, 工学研究科, 教授 (40252308)
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Keywords | マルチメディアQoS / ユーザレベルQoS / アプリケーションレベルQoS / QoSマッピング / 音声・ビデオ伝送 / 心理学的測定法 / メディアの相互補完性 / 端末間同期 |
Research Abstract |
本年度は,"マルチメディアQoS研究の現状と課題"と題する総括的な研究サーベイを行った他,次の4種類の研究成果を上げている. まず,第1に,ユーザレベルQoS研究の準備として,音声・ビデオ伝送のアプリケーションレベルQoS評価の研究を行った.DiffServのAFサービスを用いてwebアクセスと音声・ビデオ伝送サービスを実現する際のAFCP値の影響の評価,WFQスケジューラのネットワーク内の配置の影響,IEEE802.11eMACプロトコルの影響などを定量的に調査した. 第2は,ライブ音声・ビデオをマルチキャスト伝送する場合に,端末間同期品質に焦点を合わせたアプリケーションレベルQoSを評価したものである.3種類の端末間同期方式を対象として,有線網と無線アドホックネットワークの両方で3方式を比較し,各方式の特徴を明らかにした. 第3は,距離尺度となるQoSパラメータを用いたユーザレベルQoSの研究である.まず,順序尺度であるMOSと2種類の心理学的測定法によって求めた距離尺度との精度を比較した.また,距離尺度の原点となる基準値を,極限法を利用して求める方法を提案した.更に,ライブメディア伝送における作業の種類や,画像表示サイズの違いが,ユーザレベルQoSに及ぼす影響についても検討した. 第4は,音声とビデオの相互補完性の研究である.昨年度はMOSを用いて相互補完性を調べたが,本年度は,心理学的測定法の一つであるカテゴリー判断の法則をMOSに適用して距離尺度に変換し,ユーザレベルQoSパラメータを求めた.主成分分析と重回帰分析により,アプリケーションレベルQoSパラメータとのマッピング式を導出し,音声とビデオ間の相互補完性を定量的に調べた.更に,この相互補完性を用いて,与えられたネットワーク平均負荷量に対して,最高のユーザレベルQoSを達成するビデオの送出フレームレートが存在することを示した.
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Research Products
(21 results)
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[Publications] 福田良彦: "ライブメディア伝送における遅延分布がユーザレベルQoSに及ぼす影響の評価"電子情報通信学会技術報告RCS2003-11,CQ11. 7-12 (2003)
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[Publications] 山本健司: "コンテンツがユーザレベルQoSに及ぼす影響の多次元評価"電子情報通信学会技術報告RCS2003-12,CQ12. 13-17 (2003)
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[Publications] Shuji Tasaka: "Psychometric Analysis of the Mutually Compensatory Property of Multimedia QoS"Conference Record of IEEE 1CC2003. CQ18-2 (2003)
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[Publications] Yoshihiro Ito: "User-Level QoS Assessment with Psychometric Methods and QoS Mapping"International Conference on Computer, Communication and Control Technologies (CCCT'03). (2003)
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[Publications] Toshiro Nunome: "A Retransmission-Based Continuous Media Multicast Communication Scheme : The Effect of Buffering Time for Media Synchronization on Application-Level QoS"International Conference on Computer, Communication and Control Technologies (CCCT'03). (2003)
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[Publications] 伊藤竜介: "ユーザレベルQoSパラメータとしての距離尺度基準値の測定"電子情報通信学会ソサイエティ大会. B-11-1 (2003)
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[Publications] 福田良彦: "ライブメディア伝送における作業の違いがユーザレベルQoSに及ぼす影響"電子情報通信学会ソサイエティ大会. B-11-2 (2003)
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[Publications] 山本健司: "ユーザレベルQoSに基づいたQoS制御に関する一考察"電子情報通信学会ソサイエティ大会. B-11-3 (2003)
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[Publications] 伊藤嘉浩: "音声・ビデオ伝送におけるユーザレベルQoS評価方法の比較"電子情報通信学会ソサイエティ大会. B-11-4 (2003)
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[Publications] 竹尾淳: "縦属接続されたネットワークにおけるWFQスケジューラの配置がアプリケーションレベルQoSに及ぼす影響"電子情報通信学会ソサイエティ大会. B-11-14 (2003)
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[Publications] 田坂修二: "マルチメディアQoS研究の現状と課題"平成15年度電気関係学会東海支部連合大会. S1-1 (2003)
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[Publications] 山田健太: "IEEE802.11e無線LANにおける音声・ビデオ伝送のアプリケーションレベルQoS評価"電子情報通信学会技術報告NS2003-183 CQ2003-100 TM2003-61(2003-11). 65-70 (2003)
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[Publications] 竹尾淳: "WFQスケジューラの配置がアプリケションレベルQoSに及ぼす影響"電子情報通信学会技術報告NS2003-189 CQ2003-106 TM2003-67(2003-11). 101-106 (2003)
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[Publications] 布目敏郎: "無線アドホックネットワーク端末間同期のための集中制御ノード位置がアプリケーションレベルQoSに及ぼす影響"電子情報通信学会技術報告NS2003-184 CQ2003-101 TM2003-62(2003-11). 71-76 (2003)
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[Publications] Jun Takeo: "Application-Level QoS of Web Access and Streaming Services with AF Service on DiffServ"Conference Record of IEEE Global Telecommunications Conference. GC08-8 (2003)
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[Publications] Toshiro Nunome: "An Application-Level QoS Comparison of Inter-Destination Synchronization Schemes for Continuous Media Multicasting"Conference Record of IEEE Global Telecommunications Conference. GC09-2 (2003)
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[Publications] 竹尾淳: "DSCPのリマークが音声・ビデオ伝送のアプリケーションレベルQoSに及ぼす影響"電子情報通信学会総合大会. B-6-143 (2003)
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[Publications] 伊藤嘉浩: "画像表示サイズが音声・ビデオ伝送におけるユーザレベルQoSに及ぼす影響"電子情報通信学会総合大会. B-11-6 (2003)
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[Publications] 山田健太: "IEEE802.11e MACプロトコルのHCCAを用いた音声・ビデオ伝送のアプリケーションレベルQoS評価"電子情報通信学会総合大会. B-11-7 (2003)
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[Publications] 伊藤竜介: "マルチメディア伝送におけるユーザレベルQoS連続評価"電子情報通信学会総合大会. B-11-8 (2003)
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[Publications] 福田良彦: "ライブメディア伝送におけるバッファリングがユーザレベルQoSに及ぼす影響"電子情報通信学会総合大会. B-11-9 (2003)