2002 Fiscal Year Annual Research Report
土の物性からみたレベル2地震動に対する砂礫や密な砂の動的挙動
Project/Area Number |
14350254
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Research Institution | University of Yamanashi |
Principal Investigator |
後藤 聡 山梨大学, 工学部, 助教授 (80303395)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
風間 基樹 東北大学, 大学院・工学研究科, 教授 (20261597)
畑中 宗憲 千葉工業大学, 工学部, 教授 (60333019)
國生 剛治 中央大学, 理工学部, 教授 (80286955)
沼田 淳紀 飛島建設(株), 技術研究所, 室長(研究職)
規矩 大義 関東学院大学, 工学部, 助教授 (70251759)
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Keywords | 液状化 / 礫 / 密な砂 / レベル2地震動 / 標準貫入試験 / 液状化判定方法 / 不撹乱砂 / 動的挙動 |
Research Abstract |
本研究の目的は,レベル2地震動時における礫質土および密な砂の液状化特性を検討し,現行の液状化判定方法の高精度化または新しい判定方法を提案することである。今年度は2年計画の1年目であるが,以下に示すような研究成果を得ている。 1.礫質土の液状化特性 九頭竜川および江戸川付近から採取した凍結不撹乱試料を用いて,礫混じり砂の液状化特性を室内液状化試験により検討した。礫の堆積構造と液状化特性の比較検討により,礫のみの堆積状態と,礫間の砂の堆積状態の両方が,液状化特性に影響を与えることが分かった。 2.礫地盤および密な砂地盤の液状化強度とN値のばらつきの原因を探る いくつかの密な砂地盤において,ほとんど同じN値および細粒分含有率であっても,液状化強度が異なることがあることが不撹乱試料の液状化試験より確認された。これには,N値の精度,粘性を評価するのに細粒分含有率の不適切等,いろいろな原因が考えられるが,N値にはあまり表れないセメンテーションのような年代効果が大きな影響を与えることが示唆される実験結果が得られた。 3.新しい液状化判定方法のための室内試験方法の検討 液状化試験の主な目的は,累積損傷度のような疲労理論により液状化強度を求めることである。しかし,レベル2時振動では液状化に至るプロセスも重要な特性であるので,液状化試験中のせん断波速度を求めることにより液状化にいたる物性変化を明らかにすることができた。 以上のような研究成果により,次年度は液状化判定方法の高精度化または新しい判定方法を提案する予定である。
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