2002 Fiscal Year Annual Research Report
フレッシュコンクリートの性能評価試験と解析手法の確立
Project/Area Number |
14350300
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Research Institution | Nagoya University |
Principal Investigator |
森 博嗣 名古屋大学, 環境学研究科・都市環境学専攻, 助教授 (80157867)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
三島 直生 三重大学, 工学部・建築学科, 助手 (30335145)
黒川 善幸 名古屋大学, 環境学研究科・都市環境学専攻, 助手 (50242839)
谷川 恭雄 名古屋大学, 環境学研究科・都市環境学専攻, 教授 (70023182)
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Keywords | 骨材性状 / 微粉末 / マトリックス / 降伏値 / 塑性粘度 / 圧力依存性 / せん断ひずみ依存性 / 経時変化 |
Research Abstract |
本研究課題の目的は、フレッシュコンクリートの力学性状をレオロジー的な観点から定量的に把握する手法を開発し、材料設計と施工管理に関するシステムの体系化を行うことにある。本年度は以下の研究を行った。 1.細骨材・各種微粉末が流動性に与える影響の検討 複合材料であるフレッシュコンクリート・モルタルのレオロジー性状は、固体相の存在により非常に複雑なものとなってい乱本年度の研究では、この固体相である細骨材や各種微粉末が降伏値に与える影響について実験的に検討を行った。その結果、細骨材の直接接触よりもマトリックスペーストの変形抵抗性の変化の影響が大きいことが明らかとなった。また、微粉末に含まれるガラス質の増加が、混和剤を添加したモルタルの降伏値を増加させる要因となることも明らかとなった。 2.降伏値の圧力依存性・せん断ひずみ依存性・経時変化 フレッシュコンクリートのレオロジーモデルは、主としてビンガムモデルが用いられており、そのパラメータである降伏値と塑性粘度は一定値を保つものとされてきた。本年度の研究では、その圧力依存性・せん断ひずみ依存性・経時変化を解明することを目的として、直接せん断型の試験として、一面せん断試験のほか、新たに試作・改良したせん断ボックス試験により、それぞれ詳細な検討を行った。その結果、降伏値に与える圧力・せん断ひずみ・経過時間の影響が明らかとなり、その変化を表すモデルが提案された。
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[Publications] 橋爪 進: "圧子依存性および経時変化を考慮したフレッシュモルタルの降伏値モデルに関する実験的研究"日本建築学会構造系論文集. No.555. 25-30 (2002)
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[Publications] 李 柱国: "高流動コンクリートのフレッシュ性状の経時の変化およびチキソトロピーに関する理論的考察"日本建築学会構造系論文集. No.558. 15-22 (2002)
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[Publications] 橋爪 進: "細骨材の寸法・形状および混入率がフレッシュモルタルの降伏値に及ぼす影響"日本建築学会構造系論文集. No.558. 23-29 (2002)
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[Publications] 石 雲興: "フレッシュコンクリートの流動性に及ぼす各種微粉末の影響に関する実験的研究"コンクリート工学論文集. Vol.13,No.3. 11-18 (2002)
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[Publications] 李 建哲: "細骨材の混入がフレッシュモルタルのせん断ひずみ依存性に及ぼす影響"コンクリート工学年次論文集. Vol.24,No.1. 849-854 (2002)
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[Publications] 李 柱国: "高流動コンクリートのせん断流動挙動に関する理論的考察"日本建築学会構造系論文集. No.563. 1-8 (2003)