2004 Fiscal Year Annual Research Report
南九州型環境共生住宅の提案と環境負荷低減効果の検証
Project/Area Number |
14350314
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Research Institution | KUMAMOTO UNIVERSITY |
Principal Investigator |
石原 修 熊本大学, 工学部, 教授 (10037971)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
赤坂 裕 鹿児島大学, 工学部, 教授 (20094112)
斉藤 郁雄 八代工業高等専門学校, 教授 (20141963)
酒井 孝司 大分大学, 工学部, 助教授 (40274691)
長谷川 麻子 熊本大学, 工学部, 助手 (80347004)
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Keywords | 環境共生住宅 / 南九州 / 外張り断熱工法 / 小屋裏換気 / 室内調湿 / 日射遮蔽 / 太陽光発電 / 室内空気質 |
Research Abstract |
本研究では,南九州地域の気候特性に適応した環境共生住宅の提案を目指し,利用可能な環境共生手法の整理と効果の検証を行っている。本年度に得られた研究成果を以下にまとめる。 ・環境共生住宅の基本性能確保に必要な断熱・気密工法について検討し,外張り断熱気密実験住宅での各種実験を実施した。 ・上記実験住宅において、家庭用エアコンによる電力消費量などの計測の結果、約50%の省エネルギー効果があることが明らかとなった。 ・住宅の湿気環境改善を目的として,珪藻土チップの吸放湿性能に関する長期測定・シミュレーションを行い,木炭と同程度の吸放湿性能を有し、床下に設置することで夏季の湿度低減が期待できることを明らかにした。 ・屋上緑化による日射遮蔽性能について模型実験を行った結果,芝生植栽は他の日射遮蔽手法よりも最も効果があり、断熱性能も有していること、散水による温度低減効果もあることなどを明らかにした。 ・気象データを用いた太陽光発電量シミュレーションにより、九州地域における太陽光発電賦存量マップを作成した。また九州各地において住宅屋根面に設置する場合の設置角度に関する検討を行った。更に、PVパネルを屋根面に設置する場合の屋根面とPV裏面との間隔を変えた場合の、PVパネル温度のシミュレーションを行い、裏面通気層を取ることによる効果の検証を行った。 ・3年間の研究成果をまとめた報告書を作成し、地元の工務店などに提供して、各種環境共生手法の定量的な効果に関する啓発・普及を行った。
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