2004 Fiscal Year Annual Research Report
反応分離型水素製造要素としての新規水素透過合金膜の合金設計と組織制御
Project/Area Number |
14350363
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Research Institution | Kitami Institute of Technology |
Principal Investigator |
青木 清 北見工業大学, 工学部, 教授 (70124542)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
松田 剛 北見工業大学, 工学部, 教授 (10199804)
石川 和宏 北見工業大学, 工学部, 助教授 (10312448)
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Keywords | 水素 / 水素透過 / Ni-Ti-Nb合金 / Co-Ti-Nb合金 / 複相 / 共晶 / 耐水素脆性 |
Research Abstract |
Ni-Zr-Nb系およびCo-Zr-Nb系の水素透過特性と組織および構造の関係について詳細に調べた。Ni-Zr-Nb系では、NiZr-Nbを結んだ線上の合金が良好な水素透過特性を示した。Nb量が少ない合金は、初晶NiZr+共晶(NiZr+NbZr)組織を形成し673Kで純Pdを超える2.35×10^<-8>(molH_2m^<-1>s^<-1>Pa^<-0.5>)の水素透過特性を示した。Nb量を増加させると、初晶がNbZr相に変化し、初晶NbZr+共晶(NiZr+NbZr)組織を形成し、初晶NbZr相の体積分率が増加していくが、この場合も良好な水素透過性を示す。さらに、これら合金の水素透過係数は、初晶NbZr相の体積分率に比例することが分かった。しかし、初晶NbZrが少なすぎても多すぎても水素脆化の傾向が見られ、水素脆化を抑制するためには初晶NbZr相の体積分率の制御が重要であることが明らかになった。特に、Nbを42mol%含む合金の水素透過係数は673Kで5.0×10^<-8>(molH_2m^<-1>s^<-1>Pa^<-0.5>)であり、純Pdの2.9倍の値を示した。Co-Zr-Nb系でもNb量が少ない合金では初晶CoZr+共晶(CoZr+NbZr)組織、Nb量が多い合金では初晶NbZr+共晶(CoZr+NbZr)組織を形成し、水素透過試験が可能であった。Nbを40mol%含む合金の水素透過係数は1.4×10^<-8>(molH_2m^<-1>s^<-1>Pa^<-0.5>)であり、純Pdとほぼ同等の水素透過性を示す。以上より、複相Ni-Zr-Nb合金およびCo-Zr-Nb合金も水素透過合金として有力な候補であると言える。
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Research Products
(1 results)