2002 Fiscal Year Annual Research Report
粒子分散金属基複合材料の摩擦攪拌接合法による金属材料との異材接合と接合機構の解明
Project/Area Number |
14350385
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Research Institution | Osaka University |
Principal Investigator |
中田 一博 大阪大学, 接合科学研究所, 教授 (80112069)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
田中 学 大阪大学, 接合科学研究所, 助手 (20243272)
牛尾 誠夫 大阪大学, 接合科学研究所, 教授 (80029248)
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Keywords | 粒子分散金属基複合材料 / 摩擦攪拌接合法 / 異材接合 / セラミックス / アルミニウム合金 / 組織 / 機械的性質 / 結晶粒微細化 |
Research Abstract |
金属基複合材料は金属材料を凌駕する特性を有しているが,構造材料として用いる場合に必要不可欠な接合技術が完成されておらず,このため金属基複合材料の実用化は限定されてきた。 摩擦攪拌接合法(FSW法)はこれまでの常識を覆す全く新しい接合法であり,まだその接合機構は解明されていない。現在、アルミニウム合金への適用が可能になってきているが、その他の金属材料への適用は未だであり、金属基複合材料への適用を含めて世界的にその基礎・応用研究が始まっている。 本研究では、セラミックス粒子分散型Al基複合材料に対してFSW法を適用し,以下の項目を明らかにする。(a)材料学的に一体化した接合が可能かどうか,(b)均一粒子分散状態が接合部に再現できるかどうか,(c)連続した接合線を得ることができるかどうか,さらに(d)得られた接合部継手の機械的性質を明らかにし、粒子分散型アルミニウム基複合材料およびその異材接合に対するFSW法の適用性を評価する、と同時に、(e)強化粒子をマーカーとして接合部での粒子の動きを3次元的に解析し、ミクロ組織構造解析と併せて塑性流動現象を利用してFSW接合機構を明らかにする。 本年度は、分散粒子としてアルミナが10体積%と20体積%の6061アルミニウムマトリックス複合材を使用し、複合材同士の接合および6061アルミニウム合金との異材接合実験を行った。接合特性に及ぼす接合パラメーター(溶接速度、ツール回転速度)の影響を明らかにするとともに接合条件の最適化を行った。また得られた接手のミクロ組織解析、硬さ測定、引張試験を実施した。アルミナ粒子は摩擦攪拌接合部では均一な分散を示し、引張試験では母材破断であり、良好な接手強度が得られた。また、接合時の温度計測を行い、温度履歴解析の基礎データを得た。
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Research Products
(2 results)
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[Publications] 居軒征吾, 中田一博, 牛尾誠夫, 長野喜隆: "アルミナ粒子分散6061複合材料のFSW(第2報)"溶接学会全国大会講演概要. 71. 438-439 (2002)
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[Publications] S.Inoki, K.Nakata, Y.Nagano, M.Usho: "Friction Stir Welding of Ceramic Particulate Al Matrix Composite"Proceedings of International Symposium on Joining & Welding Solusion to Industrial Innovation, JWRI, Osaka University, (March14). 139-142 (2003)