• Search Research Projects
  • Search Researchers
  • How to Use
  1. Back to project page

2002 Fiscal Year Annual Research Report

環境低負荷型高分子ゲル/液抽出法による貴金属回収プロセスの新展開

Research Project

Project/Area Number 14350406
Research InstitutionTokyo Institute of Technology

Principal Investigator

中野 義夫  東京工業大学, 大学院・総合理工学研究科, 教授 (30092563)

Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) 宮崎 あかね  東京工業大学, 大学院・総合理工学研究科, 助手 (80293067)
廣川 能嗣  東京工業大学, 大学院・総合理工学研究科, 連携客員教授
Keywords銀イオン / ゲル / タンニン分子 / 酸化・還元 / 貴金属 / 抽出 / 還元吸着
Research Abstract

PHSを含む携帯電話に内蔵されている電子機器には銀(Ag)、金(Au)、パラジウム(Pd)等の貴金属が使用されている。現在、年間3,000トンを越える多量の携帯電話が廃棄されており、1トン当りに含まれる貴金属及び一般金属は、Ag2kg、Au0.28kg、Pd0.14kg、銅(Cu)140kg、鉄、アルミ分である。携帯電話を含む電子機器から可能な限り有価な資源を分離・回収することは、地球環境保全のみならず再資源化につながる。
貴金属(Ag, Au, Pd)を分離・回収する現行のプロセスは、その工程が複雑であり、さらに、処理に伴う薬品添加量及び二次廃棄物量が極めて多いのが現状である。本申請の研究では、この様な問題点を解決するためのいち手法として、タンニンゲル/液抽出分離プロセスを新規に提案し、このプロセスの性能について検討した。初年度(平成14年度)は、タンニンゲルの構造設計とAgの分離・回収プロセスを対象とし、次の様な新しい知見を得るに至った。
(1)自然界に豊富に存在している樹木の樹皮から抽出された統合型タンニン分子を出発原料とした。NaOHで溶解させたタンニン分子水溶液を疎水性溶媒(デカリン)中でゲル化することによって、様々な相分離構造を有するタンニンゲル粒子を創製することに成功した。
(2)(1)で作製したタンニンゲル粒子は、酸化・還元機能を有することを明らかにした。
(3)タンニンゲル粒子をAgイオンを含むAgNO_3水溶液と反応させたところ、Agイオンはタンニンゲルによって抽出・還元され、タンニン分子鎖上に金属銀の形態で折出することが明らかとなった。その結果、溶液とタンニンゲル粒子を容易に分離することが可能となり、提案しているタンニンゲル/液抽出分離システムの成立性を確認することができた。
(4)本システムによるAgのタンニンゲルへの吸着容量は、940mg/g-dry tannin gelと極めて高い値を示し、その性能は他の分離剤に比べて優れていることが分った。

  • Research Products

    (2 results)

All Other

All Publications (2 results)

  • [Publications] 中野義夫: "固液共存型ゲルマクロ反応分離システムの展望"ケミカルエンジニヤリング. 18・1. 23-28 (2003)

  • [Publications] 中野義夫: "固液共存型ゲルマクロ反応分離システムの提案"化学工学会第35回秋季大会講演要旨集. R115. (2002)

URL: 

Published: 2004-04-07   Modified: 2016-04-21  

Information User Guide FAQ News Terms of Use Attribution of KAKENHI

Powered by NII kakenhi