2003 Fiscal Year Annual Research Report
メタン接触部分酸化反応に及ぼす水蒸気供給の脈流効果
Project/Area Number |
14350424
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Research Institution | Shizuoka University |
Principal Investigator |
上野 晃史 静岡大学, 工学部, 教授 (30135420)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
東 直人 , 助教授 (50192464)
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Keywords | メタン部分酸化 / ホルムアルデヒド / モリブド珪酸触媒 / 触媒担持状態 / 単分子分散 / 酸化モリブデン / シリカ担体 / 過剰水蒸気 |
Research Abstract |
シリカ担持モリブド珪酸(SMA)触媒は、水蒸気過剰雰囲気下でメタンの部分酸化に優れた触媒活性を発現する。雰囲気中に存在する過剰水蒸気の役割は、次式の逆反応にしたがい、SMAの熱分解で生成した酸化モリブデン(MoO_3)とシリカ(SiO_2)から、SMAそのものを再生することにある。(H_4SiMo_<12>O_<40>=SiO_2+12MoO_3+2H_20)。このようにSMAはメタンの部分酸化を促進する触媒活性種であるが、高温では分解と再生の微妙なバランスの上に存在するため、触媒活性の再現性を確保することは容易ではない。本研究では再現性を確保するため、水蒸気供給の脈流効果について検討した。 (1)水蒸気供給の脈流効果 本反応はSMA上のプロトンでメタンを活性化することから開始されると考えているが、多量の水蒸気を定常的に供給するとSMA上のプロトンが水蒸気で被覆されるため、触媒活性が低減する可能性もある。そこで水蒸気をON/OFFパルスとして供給し、触媒活性に及ぼす効果を観測した。その結果、水蒸気を「60秒ON/15秒OFF」のパルスで供給したときに触媒活性が最大(〜25%)となることを見出した。しかし、ホルムアルデヒドへの選択制は低く、生成物の70%以上はCOであった。COはホルムアルデヒドの分解によって生成することが知られているので、その分解を抑制する技術の開発が必要である。 (2)反応中におけるモリブデンの損失 水蒸気雰囲気下では酸化モリブデンは500〜600℃で昇華する。従って、反応中ではほとんどの酸化モリブデンは損失するはずであるが、昇華するよりも速くシリカと反応すればSMAが再生できる。触媒活性の再現性確保のキーはここにある。高活性を示す触媒では350時間の反応後においても損失量は40%強であるが、低活性触媒では短時間の反応においても60%以上のモリブデンが損失する。 以上の実験により、水蒸気供給の脈流効果について把握することができた。
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Research Products
(1 results)
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[Publications] A.Kido, H.Iwamoto, N.Azuma, A.Ueno: "Effects of catalyst heating rate upon activity of silica-supported silicomolybdic acid catalysts for methane partial oxidation"Catalysis Survey from Japan. Vol.6,Nos1/2. 45-53 (2002)