2004 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
14350425
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Research Institution | Nagoya University |
Principal Investigator |
薩摩 篤 名古屋大学, 大学院・工学研究科, 教授 (00215758)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
吉田 寿雄 名古屋大学, エコトピア科学研究機構, 助教授 (80273267)
清水 研一 名古屋大学, 大学院・工学研究科, 助手 (60324000)
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Keywords | NOx / 選択還元 / 触媒 / 反応場 / 反応機構 / in-situ分光法 / 活性種ダイナミクス / ディーゼルエンジン |
Research Abstract |
環境保全の観点から、燃焼排ガスからの窒素酸化物(NOx)排出抑制技術の開発が急務となっている。本研究では触媒の反応場による制御に着目し、反応雰囲気制御を含めた触媒設計法を構築することを目的とした。昨年度までの成果として、Ag/alumina触媒上でのプロパンによるNO還元反応において、微量の共存水素がNO還元活性を著しく向上させ、その原因がAg ionic clusterの形成てあることを見いだした。本年度は活性種であるAg ionic clusterを制御するための知見を得るため、Agゼオライトをモデル触媒としてAg ionic cluster形成に対する担体の効果を明らかにした。MFI, BEAでは反応ガスに少量の水素を添加することによりNO還元活性が飛躍的に向上したが、1%を頂点に徐々に活性は低下した。MORでは少量の水素添加では活性に変化は見られなかったが、高濃度の水素を添加すると活性は向上した。Yについては水素濃度に関わらずほとんど変化は見られなかった。同じ水素分圧で反応した後の触媒のUV-visスペクトルから、MOR上にはAg ion, MFI, BEA上にはAg ionic cluster,そしてY型ゼオライト上にはAg metallic clusterが形成していることが分かった。すなわち、Agの分散度はMOR>MFI>BEA>Yの序列であった。この序列は酸強度のそれと一致し、Ag種の分散-凝集度は担体ゼオライトの酸強度に依存していることが示された。Ag-MFIにおいて水素共存下での高いNO還元活性が得られるのは適度な担体酸強度により凝集度が中程度のAg ionic clusterが形成される為であり、活性の制御は気相の水素分圧と同時に担体酸強度が重要であることが明らかとなった。
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Research Products
(6 results)