2002 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
14350458
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Research Institution | Tokyo University of Agriculture and Technology |
Principal Investigator |
前田 和之 東京農工大学, 工学部, 教授 (60343159)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
鈴木 健之 東京農工大学, 工学部, 教授 (70092559)
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Keywords | 多孔性材料 / オルガノゼオライト / 吸着分離 / ホスホン酸 / AlMepO膜 |
Research Abstract |
1.水熱合成法及び水蒸気処理法により、多孔質アルミナ基板を用いたアルミノメチルホスホネート(AlMepO)膜の合成を試みた。疑ベーマイト、メチルホスホン酸、水、tプチルアルコールを混合した原料混合液中に基板を固定し、160℃、48時間オートクレーブ中で反応させた(水熱合成法)ところ、基板表面にAlMepO-βの膜状構造が得られた。しかし、結晶の形状、サイズは液相での合成時と同程度であり、結晶間の隙間が多く緻密な膜形成には至らなかった。そこで、水熱合成法と同じ原料混合液を基板中に吸引して乾燥した後、オートクレーブ中で水蒸気処理を行った(水蒸気処理法)ところ、微細な結晶が基板と密着して成長した緻密な膜構造が得られた。なお水蒸気処理法により得られた膜は水熱合成法とは異なりAlMepO-αであった。水熱合成法の場合は主に液相中で核発生、結晶成長が起こり基板表面に付着して、膜状に凝集したものと考えられるのに対し、水蒸気処理法の場合は前駆体粒子が基板の細孔内部まで含浸され、基板内部から結晶化が進んだものと考えられる。 2.かさ高い有機基を有するホスホン酸とアルミニウムを骨格に含むオルガノゼオライトの合成を種々検討した。疑ベーマイト、t-ブチルホスホン酸、及び亜リン酸を2:1:2の比で混合し、2-プロパノールを溶媒として160℃、48時間オートクレーブ中で反応させた際に、XRDにおいてd=17Åの回折線を与える新規化合物が生成した。この化合物は窒素の吸着を示さないものの、加熱による面間隔の変化が見られず、t-ブチルホスホン酸に由来する長周期構造を有するものと考えられる。
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