2002 Fiscal Year Annual Research Report
ナノサイズ銅微粒子を利用した銅とポリイミド樹脂界面のナノスケール接合
Project/Area Number |
14350463
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Research Institution | Konan University |
Principal Investigator |
縄舟 秀美 甲南大学, 理工学部, 教授 (60156007)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
赤松 謙祐 甲南大学, 理工学部, 講師 (60322202)
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Keywords | ポリイミド樹脂 / 銅ナノ粒子 / 実装 / 表面改質 / 密着強度 |
Research Abstract |
本年度はまず予備的実験として、ポリイミド樹脂表面へ銅薄膜を形成させるための下地となる銅ナノ粒子分散ポリイミド薄膜の微細構造制御を試みた。その結果、表面改質、イオン交換反応および水素還元処理の各条件を変化させることによって、形成する銅ナノ粒子サイズ、体積充填率および複合体の膜厚を任意に制御できることが明らかとなった。形成した銅ナノ粒子分散複合薄膜を下地として、中性無電解めっき浴を用いて銅めっきを施したところ、銅めっきが発動し良好な密着性を有する銅薄膜が形成することがわかった。また複合薄膜の微細構造と形成した銅薄膜の密着強度の相関について検討したところ、密着強度は下地の複合体中の銅ナノ粒子サイズに依存することが明らかとなった。さらに、無電解銅めっきは、銀ナノ粒子分散薄膜を下地として用いた場合にも発動することがわかった。 以上の知見をもとに、紫外線照射による銅および銀イオンの選択的還元を利用し銅薄膜のパターニングを試みたところ、紫外線照射部位に金属ナノ粒子が選択的に析出し、析出したナノ粒子めっき発動触媒として作用することがわかった。パターン形成を施したナノ粒子分散薄膜を用いて、選択的な無電解銅めっきにより微細銅回路パターンの形成に成功した。 以上の成果は国内学会にて発表を行い、微細構造制御に関してまとめた論文を現在投稿中である。
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