2002 Fiscal Year Annual Research Report
シクロデキストリン・ペプチド合体系の構築と機能に関する研究
Project/Area Number |
14350466
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Research Institution | Tokyo Institute of Technology |
Principal Investigator |
上野 昭彦 東京工業大学, 大学院・生命理工学研究科, 教授 (50091658)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
池田 博 東京工業大学, 大学院・生命理工学研究科, 助手 (70201910)
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Keywords | シクロデキストリン / ピプチド / 蛍光 / ヘリックス / ダンシル / 大環状ポリアミン / アニオン分子 / 亜鉛 |
Research Abstract |
側鎖上の同じ側に蛍光プローブとしてダンシル、分子結合部位としてβ-シクロデキストリン、アニオン結合部位として大環状ポリアミン亜鉛錯体をもつペプチドを合成した。そして、機能性単位間の距離、配置を変えたもの、亜鉛金属を持たないペプチドなども合成し、有機アニオン分子に対する応答性を検討した。アミド結合の吸収領域での円二色性スペクトルから各ペプチドのα-ヘリックス含量を見積もったところ、α-ヘリックス含量が十分高いことから、機能性単位は目的とされている位置に配置されていることが示唆された。また、ダンシルの吸収領域での円二色性スペクトルより、ダンシルとβ-シクロデキストリンの配向は大環状ポリアミンや亜鉛イオンの有無ではなく、ペプチド配列に依存することが示唆された。各ペプチドにゲスト分子を添加していくと、その濃度の増大に伴いダンシルの蛍光強度の減少が観察された。この蛍光強度のゲスト濃度依存性をホスト、ゲスト1:1の理論式で解析し、結合定数を求めた。ゲスト分子として有機アニオン分子であるウルソデオキシコール酸、1-アダマンタンカルボン酸については、亜鉛存在により大きな結合定数が得られた。中性分子としての1-アダマンタノール、カチオン分子としての1-アダマンタンアミンについては亜鉛の存在効果はなく、合理的な結果となった。
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Research Products
(3 results)
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[Publications] D.Yana et al.: "Double Naphthalene-Taggod Cyclodextrin-Peptide Capable of Exhibiting Guest-Induced Naphthalone Excimer Fluoresence"Macromol.Rapid Commun. 23. 11-15 (2002)
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[Publications] A.Yoshida et al.: "γ-Cyclodextrin Derivatives Bearing Thymolphthalein Dyes in Their Sewnolary Hydroxyl Side as a Guest-Responsive Color Change Indicators"Macromol.Rapid Commun. 23. 122-125 (2002)
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[Publications] K.Imamura et al.: "Enhanced Binding Ability of β-Cyclodextrin Bearing seven Hydrophobic Chains Each with a Hydrophilic End Group"Chem.Lett.. 516-517 (2002)