2002 Fiscal Year Annual Research Report
マラリア・ワクチンの開発を目的とする抗原決定部位ペプチドを担持した合成高分子抗原
Project/Area Number |
14350481
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Research Institution | Gunma University |
Principal Investigator |
片貝 良一 群馬大学, 工学部, 教授 (10008500)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
小林 京子 群馬大学, 工学部, 教務員 (20225501)
山田 圭一 群馬大学, 工学部, 助手 (70323334)
奧 浩之 群馬大学, 工学部, 助教授 (20301749)
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Keywords | 熱帯熱マラリア / エノラーゼ / 抗原決定部位 / ペプチド / デンドリマー / 合成 / 構造-抗原活性相関 / 合成高分子抗原 |
Research Abstract |
熱帯熱マラリア原虫が急性期患者血清中に産生する解糖系酵素エノラーゼの抗原決定部位と同定されたペプチドGlyPhcAIaProAsnIleLeuAsnAlaAsnGluAlaLeuAspLeuLeuGluGluGluGluを基盤とするマラリアワクチンを創製するために、このペプチドを含む高分子化合物を合成した。先ず、このププチドを3つのフラグメントに分割し、各々をカルポキシル末端から段階的に合成した。これらを結合させて純粋なペプチドを量的に合成した。このペプチドを含む高分子化合物の合成の一貫として、このペプチドを担持したペプチドデンドリマーを合成した。この高分子化合物中のペプチド構造を円二色性分散計で調べたところ、このペプチド部分はα-ヘリックス構造を形成しており、その構造はデンドリマーに組込まれていない直鎖ペプチドより安定化されていることが明かとなった。また、このデンドリマーの抗原活性を調べたところ、直鎖ペプチドより強い抗原活性を示すことが分かった。従って、抗原活性がα-ヘリックス構造の安定化とともに増加しており、抗原活性-構造相関が明かとなった。現在、このペプチドを含む合成高分子モノマーを合成中であり、この高分子化合物中のペプチド構造の特性と抗原活性を調べることで、デンドリマー型高分子抗原と合成高分子抗原との相違を明らかにし、ワクチンとして最適な高分子抗原を創製する研究を展開中である。
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Research Products
(1 results)
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[Publications] M.Noi, T.Ishiguro, H.Oku, K.Yamada, K.Sato, S.Kano, M.Suzuki, R.Katakai: "Solution-phase Synthesis and Structural Analysis of Multiple Antigenic Peptides Having Partial Sequences of Plasmodium Falciparum Enolase"Peptide Science 2002. 309-312 (2003)