2002 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
14350523
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Research Institution | Kyushu Institute of Technology |
Principal Investigator |
寺崎 俊夫 九州工業大学, 工学部, 教授 (60029329)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
大澤 守彦 日立造船(株), 主席技師
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Keywords | 線状加熱加工 / 椀形 / レーザフォーミング / 三角焼き / 入熱のパラメータ / 相似則 / 有限要素法 / トーラスモデル |
Research Abstract |
造船を低コスト,高品質で製作するためには,船殻を構成する曲板加工,すなわち,線状加熱加工をデジタル化する必要がある.そのために,熟練技能者の知識(ナレッジ)を基礎学問である微分幾何学に基づいて数式化し,基礎実験と有限要素法による数値実験により数式化の妥当性を検討する必要がある.本年度は熟練技能者のナレッジを最初に調査した結果,(1)椀形曲げ,鞍形曲げにおいて,長手方向の曲げ加工に収縮を利用していること,(2)収縮の基本は三角焼きであり,線状加熱速度の変化が重要であることが明らかになった.そこで,椀形の線状加熱加工を対象として,微分幾何学,有限要素法およびレーザフォーミングの実験を行って,熟練技能者のナレッジを理論的に検討した.その結果として,次の結論が得られた. ○角変形は一定速度で線状加熱加工して付与しているため,投与熱量と角変形に関する実験を行い,実験結果を相似則のパラメータで系統的に整理し,利用しやすいようにした. ○微分幾何学のトーラスモデルを利用して,最終形状に到達するために必要な線状加熱加工の絞り量を求めた結果,現場で使用されている三角焼きの線状加熱加工速度および絞り量が説明できた. ○レーザフォーミングによる三角焼きの実験を行い,トーラスモデルの微分幾何学の有効性を確認した. ○実験値を推定できる熱弾塑性数値解析手法を検討した結果,実験値が説明できる熱弾塑性析の注意点が明らかになった.そして,板幅方向の曲率半径が三角焼きの収縮量に影響を与えない知見が得られた.
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