2004 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
14360006
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Research Institution | Kyoto Prefectural University |
Principal Investigator |
平井 正志 京都府立大学, 農学研究科, 教授 (50343405)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
久保 中央 京都府立大学, 農学研究科, 助教授 (60347440)
寺林 敏 京都府立大学, 農学研究科, 助教授 (70155472)
松元 哲 農業, 生物系特定産業技術研究機構・野菜茶業研究所・機能解析部, 研究室長 (00355629)
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Keywords | 病害抵抗性遺伝子座 / マイクロサテライト / 根こぶ病 / DNAマーカー / ゲノム解析 / シロイヌナズナ / QTL解析 |
Research Abstract |
アブラナ科野菜の根こぶ病は病原菌(Plasmodiophora brssicae)が長年土壌中に生存し、野菜産地が壊滅的な打撃を受けるほど重要な問題である。抵抗性ハクサイ品種はいくつか発表され、利用されているが、近年これら抵抗性品種の罹病化が問題になっており、新たな抵抗性品種育成のために、抵抗性の遺伝解析が望まれている。本研究ではBrassica rapaにおける、根こぶ病抵抗性遺伝子座の比較解析を行った。 これまでヨーロッパ原産カブSilogaに由来する抵抗性遺伝子座Crr1及びCrr2を同定した。またMilan Whiteに由来する抵抗性遺伝子座Crr3を同定し、これらがお互いに独立した座であることを明らかにした。本年はGelria Rに由来する抵抗性遺伝子座を解析した。その結果、最近韓国のグループより発表された抵抗性遺伝子座、CRbとほぼ同一の座であることが明らかになった。さらにマイクロサテライトマーカーに基づいたBrassica rapaの詳細な連鎖地図を作製し、ソロイヌナズナゲノムとのシンテニーを明らかにした。それによるとCrr1,Crr2およびCRb座の近傍はシロイヌナズナ第4染色体長腕部と相同性のある部分であり、これらの3つの抵抗性遺伝子座が祖先ゲノムの同一部分に由来するものであることが明らかになった。しかし、Crr3座近傍はシロイヌナズナ第3染色体と相同性があり、他の抵抗性遺伝子座と由来を異にすることが明らかになった。Crr3座近傍を詳しくマッピングするためにシロイヌナズナのゲノム情報をもとにBrassica rapaで利用できるDNAマーカーを多数作成した。これらのマーカーを用いてF2集団(n=800)からCrr3近傍で組み換えを起こしている約80個体を選抜し、現在採種中である。この個体の抵抗性分析によりCrr3座がさらに詳しくマッピングできるであろう。またCrr1付近についても詳細なマッピングを行った。
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Research Products
(3 results)