2004 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
14360011
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Research Institution | Gifu University |
Principal Investigator |
大場 伸也 岐阜大学, 応用生物科学部, 教授 (80221836)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
下山田 真 岐阜大学, 応用生物科学部, 助教授 (60235695)
荒井 輝博 岐阜県農業技術研究所, 育種部, 研究員
鍵谷 俊樹 岐阜県中山間農業技術研究所, 栽培部, 主任研究員
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Keywords | 作物 / 脱粒 / 収量 / ダイズ / ソバ / コンバイン / 収穫 / 生育診断 |
Research Abstract |
作物の脱粒性による収量損失の発生メカニズムを明らかにするために、農家圃場におけるソバの台風による収量損失の被害状況、石膏施用によるダイズの裂莢性程度への影響、圃場内での生育ムラによる刈り取り遅れの発生状況を把握するための空撮による圃場診断方法の開発、夜間照明によるダイズの生育への影響、バングラデシュにおけるイネの脱粒性程度の差異と脱穀作業様式との関係、について研究を行った。 (1)農家圃場におけるソバの台風による収量損失の被害状況 平成16年9月の台風により、岐阜県飛騨地域では収穫直前のソバが大きな被害を受け、予定収量の半分以上が落粒により損失した。 (2)石膏施用によるダイズの裂莢性程度への影響 前年度は、ダイズ品種タチナガハを用い石膏の施用が裂莢を防ぐ効果があることを見た。本年度は、飛騨市と岐阜市で品種エンレイを用い石膏施用の実験を行ったところ明確な裂莢防止効果は認められなかったが、莢の水分含量の低下を抑制する傾向が認められた。 (3)圃場内での生育ムラによる刈り取り遅れの発生状況を把握するための空撮による圃場診断方法の開発 ダイズ圃場では、生育ムラが収穫の適期を遅らせる要因になる。そこで、生育ムラの発生状況を把握する目的で、バルーンを用いた空撮システムの開発を行い、圃場の植物の生育を三次元的に把握することができた。 (4)夜間照明によるダイズの生育への影響 ダイズ圃場での生育ムラの発生要因として、街路灯による夜間照明の影響が指摘されている。そこで、光質を変えダイズの生育に与える影響を見たところ、青緑蛍光灯の影響が小さかった。 (5)バングラデシュにおけるイネの脱粒性程度の差異と脱穀作業様式との関係 イネの脱粒性程度の差が脱穀作業にどのような影響を与えるかを調べる目的で、バングラデシュ農村において作業効率の調査を行った。その結果、品種間の脱粒性に関するわずかな差が、脱穀作業の効率に影響を与え、品種に対する農業労働者の好みが生じていることがわかった。
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