2004 Fiscal Year Annual Research Report
ハダニ管理における在来性天敵カブリダニ類の積極的導入と利用に関する研究
Project/Area Number |
14360026
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Research Institution | Chiba University |
Principal Investigator |
天野 洋 千葉大学, 園芸学部, 教授 (00143264)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
宍戸 雅宏 千葉大学, 園芸学部, 助教授 (80302537)
野村 昌史 千葉大学, 園芸学部, 助手 (50228368)
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Keywords | カブリダニ / 生物的防除 / IPM / 地理的分布 / 農業生態系 / ハダニ |
Research Abstract |
本研究課題の最終年度にあたり、今後の環境保全型有害生物管理における1モデルを現場において検証するために、東北地方におけるリンゴの農業生態系を中心にカブリダニの放飼実験を実施した。また、同時に発生した他の害虫及び病害菌についても観察した。 リンゴ園周辺に自生するホオノキ葉上に生息したカブリダニを年間調査したところ、70%以上の個体がイチレツカブリダニ(E.finlandicus (Oudemans))であり、トウヨウカブリダニ(A.orientalis Ehara)が第2位の個体数を示した。早春の個体数を見ると、イチレツカブリダニ密度は低いものの、その後は急激な密度上昇が認められた。これらカブリダニ類が寄生した状態のホオノキ葉を、年間を通してリンゴ園に人為的に導入し、発生する有害ハダニ類やフシダニ類の密度を管理する試験的研究を行った。しかし、その効果を実証できるまでのクリアーな結果は得られなかった。この原因は、優占種であるイチレツカブリダニがハダニ類を餌として好まぬ傾向があり、従ってフシダニ類の管理に利用するとしても、年間を通してホオノキ葉を人為的に導入しつづける必要があることなどである。 併発した有害病害虫についてもリンゴ園内で年間を通して観察されたが、ホオノキ葉を導入した事に起因すると思われる悪影響は認められなかった。また、従来から発生が認められている病害虫の発生数が増加する事もなかった。 なお、これまでの研究結果をもとに、第5回EURAAC(ヨーロッパダニ学会議;ベルリン自由大学、2004年7月26-30日)で成果を発表し、研究者からの批判を仰いだ。
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Research Products
(4 results)