2002 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
14360058
|
Research Institution | Tokai University |
Principal Investigator |
田中 暉夫 東海大学, 海洋学部, 教授 (10236606)
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
小倉 光雄 東海大学, 海洋学部, 助教授 (80204163)
|
Keywords | 枯草菌 / マイクロアレー / aprE発現制御 / 転写因子 / Helix-Tern-Helix |
Research Abstract |
1.Helix-Tern-Helixを含む転写制御因子の解析 転写制御因子ComK, AhrC, AnsR, DeoRについてはマイクロアレーの結果を得ており、この内の前3者に関してそのターゲット候補遺伝子をlavZ fusionとRT-PCRにより詳細に検討した。ahrC破壊ではプリン代謝系およびGlnAのターゲットであるureオペロンやnrgAの発現の上昇が確認された。ansR破壊株では、RT-PCRと再度のマイクロアレー解析により、そのターゲットは既知のansABを含む極めて少数であることが分かった。comKでは既知遺伝子の他に多くのターゲット遺伝子が見つかり、それらの遺伝子の上流にはComKが結合すると思われる配列が観察された。ターゲット遺伝子の内の2つがコンピテンスに直接関係していることが実験的に証明された。deoRについては引き続き確認作業を継続中である。 2.aprEの発現制御因子に関する研究 枯草菌の菌体外プロテアーゼ遺伝子であるaprEは正にも負にも厳密に制御されている。正の制御遺伝子のdegR、degQ、proB、senS、paiA、tenAについてこれらの遺伝子をマルチコピーで導入しマイクロアレーを行った。その結果、その作用が正の制御遺伝子であり中心的な役割を果たすDegUに依存するdegR、degQでは共通のターゲット遺伝子が観察された。DegU依存性のproBでは数個のターゲット遺伝子しかなく、前2者との間に共通性は見い出されなかった。SenSはこれらとはターゲットが異なり、また、DegU依存性でないことから既知遺伝子とは作用点がことなることが判明した。paiA遺伝子はaprE発現を制御する遺伝子として発見されたが、クエン酸の取り込みや代謝に関連している可能性がある。tenA遺伝子をマルチコピーで導入しても遺伝子発現には全く影響せず、既発表論文に疑問がある。
|
-
[Publications] Ogura, M., Yamaguchi, H., Kobayashi, K., Ogasawara, N., Fujita, Y., Tanaka, T.: "Whole-genome analysis of genes regulated by the Bacillus subtilis competence transcription factor ComK"J. Bacteriol.. 184. 2344-2351 (2002)
-
[Publications] Ogura, M., Tanaka, T.: "Recent progress in Bacillus subtilis two-component regulation"Frontiers in Bioscience. 7. d1815-d1824 (2002)