Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
小川 滋 九州大学, 大学院・農学研究院, 教授 (30037973)
熊谷 朝臣 九州大学, 大学院・農学研究院, 助手 (50304770)
平松 和昭 九州大学, 大学院・農学研究院, 助教授 (10199094)
久保田 哲也 九州大学, 大学院・農学研究院, 助教授 (40243381)
久米 篤 富山大学, 理学部, 助教授 (20325492)
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Research Abstract |
本年度の研究実績は以下のとおりである. 1.水循環プロセス 九州大学演習林の御手洗水試験流域(ヒノキ人工林)で,林外雨,林内雨,樹幹流,パイプ流,斜面下部・中部・上部における土壌水分・マトリックポテンシャルのモニタリングを実施している.2004年度は,(1)ライパリアンゾーンの水分状態と流域スケールの流出の関係を求めた.また,(2)ヒノキ人,アベマキ,ニセアカシアの人工林の樹冠における雨水配分を明らかにした.さらに,(3)室内実験によってリター層が森林の水循環に及ぼす影響を明らかにした. 2.物質循環プロセス 御手洗水流域において,林外雨,林内雨,樹幹流,土壌水,流出水の水質分析を行った結果,(1)2004年の御手洗水流域では,窒素降下物(NO_3^-+NH_4^+)は16kg ha^<-1>year^<-1>であり,その半分程度を乾性降下物が占めていることを明らかにした.また,(2)降雨イベント直前の土壌水分状態がイベント時の懸濁態リンの流出負荷量に関わっていることを明らかにした. 3.樹木生理生態学的反応プロセス (1)スギ・ヒノキの樹液流計測により蒸散量を正確に測定するために必要な試料木の本数を明らかにし,(2)2004年のヒノキ人工林の蒸散特性を明らかにした.また,(3)常緑広葉樹マテバシイの樹幹中の水分動態を明らかにした.
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