2002 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
14360107
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Research Institution | International Christian University |
Principal Investigator |
小林 牧人 国際基督教大学, 教養学部, 準教授 (30183809)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
吉崎 悟朗 東京水産大学, 水産学部, 助手 (70281003)
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Keywords | 生殖腺刺激ホルモン / 組換えタンパク質 / ニジマス / カイコ / キンギョ |
Research Abstract |
本研究は、組換えGTHをカイコ幼虫あるいはニジマス受精卵を動物工場として遺伝子工学的に大量生産し、これらのホルモンを用いて新しい魚類の催熟技法を確立することを目的としている。 脳下垂体では、2種類のGTH(濾胞刺激ホルモン、FSHと黄体形成ホルモンLH)が産生され、それぞれ2つのサブユニット(FSH:α鎖とFSHβ鎖,LH:α鎖とLHβ鎖.α鎖は両GTHに共通)から構成されている。平成14年度に行った成果は以下のとおりである。 ・カイコによる発現系 1.当初GTHの2つのサブユニット(α鎖とβ鎖)を共感染法によりカイコで発現させていたが、今回、2つのサブユニットを結合した1本鎖GTHの遺伝子を構築し、カイコに接種して発現させた。 2.体内でのタンパク質の分解を抑制させると言われているCTPペプチドをGTHβ鎖のC末端に付加した遺伝子を構築し、α鎖遺伝子とともに共感染法によりカイコに接種して発現させた。 なお、作成された組換えGTHの生物活性を調べる予定である。 ・ニジマスによる発現系 1.ニジマス受精卵で生産した組換えGTHの生物活性を、in vitroにおけるキンギョ生殖腺の性ホルモンの産生により調べた。両組換えGTHともに精巣では、テストステロン(T)の産生を、卵巣ではTおよびエストラジオール-17βの産生を促進し、両GTHの生物活性が確認された。 2.ニジマス初期胚において、より強く遺伝し発現を促す受精卵用のプロモーターを探索中である。受精後4-5日のニジマス胚盤を用いたEST解析により、初期胚において遺伝子発現を強く促すプロモーターを現在までに150クローン得て、それらのクローンの塩基配列を解読した。 3.初期胚からのGTHの精製を容易にするために、Hisタグ付き組換えFSH、LHをニジマス受精卵を用いて生産した。
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Research Products
(1 results)