2004 Fiscal Year Annual Research Report
特続可能な生態系の保全をベースとした魚類資源管理技術に関する生態学的研究
Project/Area Number |
14360115
|
Research Institution | Hokkaido Tokai University |
Principal Investigator |
帰山 雅秀 北海道東海大学, 工学部, 教授 (80305937)
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
和田 英太郎 総合地球環境学研究所, 教授 (40013578)
杉本 敦子 京都大学, 生態学研究センター, 助教授 (50235892)
上田 宏 北海道大学, 北方生物圏フィールド科学センター, 教授 (00160177)
高田 壮則 北海道東海大学, 国際文化学部, 教授 (80206755)
|
Keywords | 環境収容力 / サケ属魚類 / 個体群密度効果 / 持続的資源管理 / 生態系 / 生物多様性 / 物質循環 / 気候変動 |
Research Abstract |
(1)北太平洋におけるサケ属魚類のバイオマス動態予測 これまでの研究結果のうち,サケ属魚類の海洋分布域は種特異性を示し,サケ属魚類はイカ類をはじめ魚類,端脚類,十脚類および翼足類など多岐にわたる生物を摂餌する。餌生物の時空間変動に関するクラスター分析の結果,サケ属魚類は餌環境と種内間の競争関係に応じて獲得しやすい餌生物を摂食する日和見的な摂餌戦略を展開する。サケ属魚類のδ^<13>C-δ^<15>Nマップから,北太平洋生態系における彼らの栄養レベルは4段階と位置づけられ,種クラインを示す。また,新たな気候レジーム・シフトによる餌環境の変化が、サケ属魚類に卓越餌種の減少、餌ニッチ幅の増大、食物網における栄養段階の変化をもたらしていることを国際誌Fisheries Oceanographyに掲載した。また,サケ属魚類の環境収容力と長期的気候変動および個体群密度効果の関係に関して,NPAFC Technical Reportに掲載した。 (2)湖沼河川における生態系持続的保全のための魚類資源管理法 水圏生態系における魚類の持続的保護管理に関して,Blackwell社の"Stock Enhancement and Sea Ranching : Developments, Pitfalls, and Opportunities"(eds.K.M.Leber, S.Kitada,H.L.Blankenship, and T.Svasand)に,またProceedings of the Wold Summit on Salmon"(eds.P.Gallugher and L.Wood)に掲載した。 (3)サケ属魚類による生態系の物質循環と生物多様性 サケ属魚類が水辺生態系の物質循環に果たす役割について日本生態学会誌に掲載が決まり,印刷中である。
|
Research Products
(7 results)