2002 Fiscal Year Annual Research Report
電気分解水を利用した露地野菜の減農薬・無農薬栽培のための防除法の確立
Project/Area Number |
14360146
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Research Institution | Chiba University |
Principal Investigator |
飯本 光雄 千葉大学, 園芸学部, 教授 (90009324)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
丸尾 達 千葉大学, 園芸学部, 助教授 (20143266)
雨宮 良幹 千葉大学, 園芸学部, 教授 (40114227)
天野 洋 千葉大学, 園芸学部, 教授 (00143264)
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Keywords | 機能水 / 電気分解水 / 露地野菜 / 無農薬栽培 / 代替農薬 / 天敵 |
Research Abstract |
本研究の目的は、減農薬・無農薬栽培に向けた電気分解水の利用と木酢液等の併用技術と天敵による害虫防除技術の確立である。木酢液等は、平成15年3月から「特定農薬」の認定を受けないと農薬の代替資材として使用できないという法改正があった。無農薬栽培を実践している農家の一部では木酢液等を使用してきたが、今後使用できなくなるという大きな問題を抱えることになった。このような状況を踏まえて、木酢液等を「特定農薬」として早急に認定されるように、木酢液等の種々の効果の確認・実証をする必要がある。今年度は、まず農薬代替としての防除機で噴霧することを前提に、木酢液等の物性を把握するための実験を行った。噴霧粒径等に影響する表面張力・動粘度・密度、病害に影響を及ぶす可能性のあるpH、静電散布の場合に重要な電気伝導度などについて、木酢液と竹酢液について基礎的データを得た。また、木酢液等はその由来する原料によって含有成分や種々の効果が異なる可能性がある。すなわち、炭窯で酢液をとる際にその樹種・樹齢・樹木の部位など原料の違いがタール分の含量やその他の成分が異なることが予想される。この成分等の違いが木酢液等の各種効果の再現性をなくしている可能性も考えられる。このような経緯から炭窯を購入し、酢液の原料を明確にして実験データを収集することとした。 一方、天敵を利用する防除については、路地野菜の害虫であるハダニ類の天敵カブリダニ飼育法を研究した。従来からハダニ類を飼種として室内でカブリダニ類を大量飼育する技術はなかったが、トマトサビダニを餌とするサビダニ個体群の周年維持に成功した。これを餌として従来から室内飼育が不可能のケブトカブリダニ、フツウカブリダニ、コウヅケカブリダニ個体群を維持したところ、長期間にわたり、これらカブリダニ種を飼うことが出来た。
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