2005 Fiscal Year Annual Research Report
遺伝子KOトキソプラズマ原虫作製法の確立と弱毒生ワクチン開発への応用
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14360172
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Research Institution | Obihiro University of Agriculture and Veterinary Medicine |
Principal Investigator |
玄 学南 帯広畜産大学, 原虫病研究センター, 教授 (10292096)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
横山 直明 帯広畜産大学, 原虫病研究センター, 助教授 (80301802)
井上 昇 帯広畜産大学, 原虫病研究センター, 助教授 (10271751)
田仲 哲也 北海道大学, 農学部, 助手 (00322842)
岩田 晃 (財)日本生物科学研究所, 主任研究員 (70193745)
高島 康弘 岐阜大学, 応用生物科学部, 助教授 (20333552)
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Keywords | トキソプラズマ原虫 / ネオスポラ原虫 / クリプトスポリジウム原虫 / NcSRS2 / CpP23 / mIFNγ / 組換え原虫 / 感染防御 |
Research Abstract |
本研究は迅速で簡便な遺伝子KOトキソプラズマ原虫の作製法を開発し、それにより本原虫の病原性因子の同定を行い、最終的には病原性遺伝子をKOした有効な弱毒生ワクチンの開発を目的とする。本年度に実施した研究内容と得られた研究成果は以下の通りである。 1.組換えトキソプラズマ原虫作製のためのトランスファーベクターの構築:DHFR-GFP遺伝子発現カセットに連結された外来遺伝子発現カセットに外来ワクチン候補遺伝子(ネオスポラ原虫のNcSRS2、クリプトスポリジウム原虫のCpP23、及びマウスインターフェロンγなど)のORFを挿入し、トランスファーベクターを構築した。 2.組換えトキソプラズマ原虫の作製:トランスファーベクタープラスミドをトキソプラズマ原虫に導入した後に薬剤選択とカラー選択を行い、外来遺伝子を発現する組換えトキソプラズマ原虫Tg/NcSRS2、Tg/CpP23、Tg/mIFNγをそれぞれ作出した。 3.組換えトキソプラズマ原虫における外来遺伝子の発現:組換えトキソプラズマ原虫Tg/NcSRS2、Tg/CpP23により発現されたNcSRS2とCpP23は、その分子量、抗原性及び虫体における局在がそれぞれの天然型のタンパク質に類似していることが確認された。また、組換えトキソプラズマ原虫Tg/mINFγにより発現されたmIFNγは天然型タンパク質に類似した生物活性を持っていることが確認された。 4.組換えトキソプラズマ原虫のワクチン効果:組換えトキソプラズマ原虫Tg/NcSRS2、Tg/CpP23で免疫したマウスでは、それぞれネオスポラ原虫とクリプトスポリジウム原虫に対する感染防御免疫が誘導されることが確認された。
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Research Products
(5 results)