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2002 Fiscal Year Annual Research Report

老齢動物における痴呆関連遺伝子発現についての比較進化医学的研究

Research Project

Project/Area Number 14360188
Research InstitutionThe University of Tokyo

Principal Investigator

中山 裕之  東京大学, 大学院・農学生命科学研究科, 助教授 (40155891)

Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) 上塚 浩司  東京大学, 大学院・農学生命科学研究科, 助手 (60251419)
吉川 泰弘  東京大学, 大学院・農学生命科学研究科, 教授 (80109975)
土井 邦雄  東京大学, 大学院・農学生命科学研究科, 教授 (70155612)
Keywordsアミロイドβ / APP / コンピューター / 動物 / 脳 / マイクロアレイ / 老化 / 老人班
Research Abstract

イヌにおいてアミロイドβ(Aβ)とアミロイドβ前駆体タンパク質(APP)の脳以外の組織での発現を免疫組織化学法により検索した。Aβは脳以外の組織では検出されず、APPは消化管および副腎周囲の神経叢で発現が認められた。また、肺の気管支上皮、肝内胆管、膵腺房上皮細胞、腸上皮細胞などの分泌上皮細胞の細胞質内にもAPP発現が認められた。APP陽性顆粒は分泌顆粒とは一致していなかった。分泌細胞でのAPPの発現はこれまでに報告がなく、詳細を検討している。
イヌの脳における遺伝子発現を網羅的に調べるために、ヒトの神経系関連遺伝子マイクロアレイフィルター(東洋紡製)を用いた実験を開始した。このフィルターに用いられている遺伝子群はヒトに由来するが、それらの塩基配列は動物種によらず比較的よく保存されている部分が用いられており、イヌの組織に対しても十分使用できると考えられる。老犬ではGFAPなど神経老化関連遺伝子の発現が増加していたが、APPの発現は変化しなかった。今後は症例数を増やし、検討を重ねていく予定である。
セルオートマトンのプログラムを用いて、コンピューター画面内で老人斑を形成する研究(in silico simulation)に着手した。各ピクセルの状態をオンかオフの2状態とし、オンをアミロイドβの脳組織内沈着に見立てた。このプログラムではあるピクセルの次の状態が隣接するピクセルの状態によって決定される。条件を変えることにより形成されるオンピクセルの集合体(in silico老人斑)の形態が変化する。これを実際の老人斑の形態と比較し、条件を検討することによって、老人斑形成の組織〜分子レベルの機構が明らかになると考えられる。
以上のように本研究は様々な方向性を持ってスタートし、成果があがりつつある。

  • Research Products

    (2 results)

All Other

All Publications (2 results)

  • [Publications] 中山裕之: "老齢性脳病変の進化病理学的考察-動物に神経変性疾患はあるのか-"獣医神経病. 第8号(実際の発刊は2002年). 3-9 (2001)

  • [Publications] 中山裕之: "イヌに痴呆はありますか?"Clinical Neuroscience (臨床神経科学). 第20巻. 487 (2002)

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Published: 2004-04-07   Modified: 2016-04-21  

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