2002 Fiscal Year Annual Research Report
マグネシウム輸送担体の同定と時間/空間高分解能機能解析-新規に樹立した耐性細胞株を用いた研究-
Project/Area Number |
14370016
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Research Institution | Tokyo Medical University |
Principal Investigator |
小西 真人 東京医科大学, 医学部, 教授 (20138746)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
渡辺 賢 東京医科大学, 医学部, 講師 (60191798)
宮崎 武文 東京医科大学, 医学部, 講師 (60147212)
中山 晋介 名古屋大学, 医学部, 助教授 (30192230)
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Keywords | Mg輸送体 / Mg耐性 / 細胞内Mg / 交換輸送 / Na / 分子クローニング / 蛍光Mg指示薬 / 心筋 |
Research Abstract |
Mg耐性変異細胞をもちいて、細胞からのMg汲みだし機構の詳細を検討した。Mg耐性細胞と野生型MCT細胞において、細胞内遊離Mg濃度を蛍光Mg指示薬mag-fura-2で測定した。細胞外Mg濃度が低いとき(1mM)、高い時(51mM)のいずれにおいても、定常状態における細胞内遊離Mg濃度は、Mg耐性変異株で野生株より有意に低値を示した。細胞外Mg濃度を51mMから1mMへ低下させた時の細胞内遊離Mg濃度の低下はMg耐性変異株で野生株より有意に速く、Mg汲みだし活性が亢進していることを示した。このMg汲みだしは、細胞外Naに依存して活性化され、汲みだし速度が最大の半分になるNa濃度は約25mMであった。またMg汲みだしは50-200mMのイミプラミンによって濃度依存性に抑制された。Mg汲みだしに対するNa-Ca交換輸送体の関与を検討するために、蛍光Ca指不薬fura-2で細胞内遊離Ca濃度を測定した。細胞外Na除去による細胞内遊離Ca濃度上昇は、Mg耐性株と野生株で差が見られず、Na-Ca交換輸送活性に変化はないことが示唆された。これらの結果より、Mg耐性細胞ではNa-Mg交換輸送活性が亢進しており、Na-Mg交換輸送体が高発現していることが考えられた。そこで、DNAマイクロアレイを用いてMg耐性株と野生株を比較し、Mg耐性株に特異的に発現増強しているcDNAをスクリーニングした。それらの候補遺伝子を培養細胞系で発現させ、発現産物のMg輸送活性を解析している。
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Research Products
(5 results)
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[Publications] Kenichi Hongo: "Use of tetanus to investigate myofibrillar responsiveness to Ca^<2+> in isolated mouse ventricular myocytes"Japanese Journal of Physiology. 52・1. 121-127 (2002)
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[Publications] Yoichiro Kusakari: "The mechanism of an increase in Ca^<2+> responsiveness by α_1-adrenoceptor stimulation in rat ventricular myocytes"Japanese Journal of Physiology. 52・6. 531-539 (2002)
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[Publications] Michiko Tashiro: "Effects of membrane potential on Na^+-dependent Mg^<2+> extrusion from rat ventricular myocytes"Japanese Journal of Physiology. 52・6. 541-551 (2002)
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[Publications] 小西真人: "マグネシウムの尿中排泄"マグネシウム. 21. 25-28 (2002)
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[Publications] 小西真人: "医科生理学展望"岡田泰伸. 887(31) (2002)