2004 Fiscal Year Annual Research Report
誘導型AmpCのシグナルとなるムロペプタイド伝達に関与する遺伝子解析
Project/Area Number |
14370096
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Research Institution | Kitasato University |
Principal Investigator |
井上 松久 北里大学, 医学部, 教授 (10008336)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
岡本 了一 北里大学, 医学部, 講師 (30224083)
北里 英郎 北里大学, 医療衛生学部, 教授 (90195256)
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Keywords | AmpCの誘導 / クラスC型酵素 / AmpR / AmpD / AmpG / ムロペプタイド(MuP) / 細胞壁のリサイクル |
Research Abstract |
1.上記の結果から、ampR変異がAmpCを多量に産生することから、臨床分離のE.coliから検出したtra^+ ampC解析した結果Citrobacter freundii ampC-ampRと97%の相同性、かつampR変異によりampD^+とampDいずれの宿主でもAmpCを構成的に産生した。この結果は、セフェム系薬の使用量、期間がAmpC産生プラスミド選択の要因として重要となる(論文報告) 2.明らかな量のAmpC産生臨床分離E(E.cloacae24株に野生型AmpD^+またはAmpR変異を形質転換させ、AmpC変異部位の特定を行った結果、21株はampD^+との共存によりAmpCの優位な低下とセフェム系薬に対するMICの感受性化、2株は、クラスBおよびAmpR変異株を確認し、AmpC調節遺伝子の優先的なin vitro変異が臨床現場でも反映していることを確認した(論文印刷中)。 3.AmpC産生のシグナルとなるムロペプタイドム(MuP)の取り込みに関与するAmpGの機能を明らかにした(論文投稿中)。野生型ampGを用いて、モデリングによるって推定された内膜を境に内と外に局在する蛋白部位に相当するDNA変異株を分離し(論文投稿中)、その上でサイト・ダイレクト変異法により分離し、その塩基配列を特定した。これを、AmpCを保有する宿主ampG欠損株と共存させ、AmpC活性を測定した後、これにアルカリフォスファターゼを連結させ、AmpGの細胞質膜内外の同定を実施した。その結果、E.coliの10回に比し、E.cloacaeでは14回ターンと明らかな違いが見られた。さらに、現在は、AmpGによるMuPの取り込み機構、AmpGのアミノ酸一次配列を基にペプチド抗体を作成し、既に検討してある正常なAmpGに対比させて電顕的手法によって解析中である。また、かかるシステムがグラム陽性菌にも存在するか否か野検討も始めた。
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