2004 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
14370103
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Research Institution | The University of Tokushima |
Principal Investigator |
足立 昭夫 徳島大学, 大学院・ヘルスバイオサイエンス研究部, 教授 (90127043)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
藤田 美歌子 徳島大学, 大学院・ヘルスバイオサイエンス研究部, 助手 (00322256)
内山 恒夫 徳島大学, 大学院・ヘルスバイオサイエンス研究部, 助教授 (90151901)
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Keywords | HIV-1 / HIV-2 / SIV / Vif / Vpr / Vpx / ルシフェラーゼ |
Research Abstract |
本研究ではHIV-1のVifおよびHIV-2のVpx/Vprの構造と機能等について解析し、以下のような成果を挙げた。(1)HIV-1 Vif。エイズ長期未発症者と発症者由来のvif遺伝子の感染性付与機能を細胞レベルで解析した。体内ウイルス量の多いエイズ発症者は全て活性型vif遺伝子の比率が高く、生体内でのウイルス複製とエイズの進行にVifの機能が関わることが示唆された。全領域にランダムに変異を導入した一連の変異体を用いた分子遺伝学的解析により、立体構造全体がVif機能に必要であると結論された。これらの変異体の解析中に、Vifが非常に速やかにプロテアーソム分解を受けることを見出し、これに強く関与するリジン残基を同定した。Vifのプロテアソーム分解高感受性はアクセサリー蛋白質中で特異的であるが、ウイルス感染性を至適に保つためには重要であることがわかった。(2)HIV-2 Vpx/Vpr。HIV-1ゲノムはVprをコードするが、HIV-2ゲノムはVprに加えてアミノ酸配列で相同性があるVpxもコードする。ホモロジーモデリングの結果、これらの蛋白質は3ないし4個のヘリックスからなる極めて類似した立体構造を持つ可能性があることがわかった。新しい機能として、HIV-2 Vpxはマクロファージ中でウイルスゲノム逆転写反応を促進することが示された。(3)HIV複製能の新規アッセイシステムの構築。HIV/SIVの迅速定量用リンパ球細胞株としてルシフェラーゼ遺伝子をゲノムに持つH9やM8166細胞株を樹立した。
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Research Products
(6 results)