2004 Fiscal Year Annual Research Report
TLRとMox1オキシダーゼを介する消化管粘膜の自然免疫応答と発がんの分子基盤
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14370184
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Research Institution | The University of Tokushima |
Principal Investigator |
六反 一仁 徳島大学, 大学院・ヘルスバイオサイエンス研究部, 教授 (10230898)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
高橋 章 徳島大学, 大学院・ヘルスバイオサイエンス研究部, 助教授 (90304047)
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Keywords | Toll様受容体 / NADPH oxidase 1 / 消化管粘膜上皮細胞 / 活性酵素 / 自然免疫応答 / 発がん / ヘリコバクタ・ピロリ菌 / フラジェリン |
Research Abstract |
胃及び大腸粘膜上皮細胞に発現する新規NADPH oxidase 1(Nox1)は、活性酸素依存性の自然免疫と炎症・発がんに重要な役割を果たすと考えられている。 平成16年度は、大腸上皮細胞(T84細胞)においては、flagellin-TLR5を介してNox1が活性化されること、また、p47-phoxとp67-phoxの新規ホモログであるNOX01とNOXA1がT84細胞のNox1の活性化に必要であることを報告した(J Immunol,2004)。胃粘膜細胞のLPS-TLR4によるNox1の活性化の分子メカニズムについては、TLR4の活性化がPI3 kinase依存性にRaclの活性化すること、Nox1及びNOXO1遺伝子の転写活性化を誘導すること、この両者がそろって初めてNox1の活性化が引き起こされることを報告した(Am J Physiol,2005)。さらに、INF-γがT84細胞のNox1遺伝子の転写を活性化することを発見し、その分子機構についても明らかにした。まず、Nox1遺伝子の上流-4.8kbpをクローニングし、各セグメントを用いたルシフェラーゼアッセイにより、3.8kbpのGASエレメントがINF-γによるNox1遺伝子の転写活性化に必須であることを証明した(論文投稿中)。また、ヒトの胃がん細胞では、Nox1とNOXO1が特異的に共発現すること(論文投稿中)、大腸では、adenoma-carcinoma sequenceに従ってNox1の発現が増大すること、大腸がん細胞では、分化に伴いNox1が発現すること、Nox1由来の活性酸素によるNF-κBの活性化とがん細胞の異常増殖との関連を示した(Cancer Lett 2005)。 このように、Nox1由来の活性酸素種は消化管粘膜固有の自然免疫応答と炎症に重要な役割を果たす可能性を示し、この分野の先駆的な研究成果を発表した。
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Research Products
(6 results)