2004 Fiscal Year Annual Research Report
Rett症候群の動物モデルにおける分子基盤の確立と遺伝子治療に関する研究
Project/Area Number |
14370255
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Research Institution | Kurume University |
Principal Investigator |
松石 豊次郎 久留米大学, 医学部, 教授 (60157237)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
山下 裕史朗 久留米大学, 医学部, 講師 (90211630)
古賀 靖敏 久留米大学, 医学部, 教授 (00225400)
小戝 健一郎 久留米大学, 高次脳疾患研究所, 教授 (90258418)
近藤 郁子 愛媛大学, 医学部・衛生学, 教授 (20110489)
高嶋 幸男 国際医療福祉大学, 大学院, 教授 (70038743)
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Keywords | Rett症候群 / methyl-CpG-binding protein2 / モデル動物 / 遺伝子治療 / 再生医学 |
Research Abstract |
Methyl-CpG-binding protein 2(MeCP2)はメチル化したDNAと結合し、遺伝子の発現を制御する遺伝子である。近年この遺伝子の変異がヒトのレット症候群(RTT)の原因である事が同定された。MeCP2 null mutationのhemizygousの雄(MeCp2^-/^y)およびheterozygous female(MeCP2^-/^+)マウスはRTT類似の神経症状を呈することが報告されているが現在までにRTTの有効な治療法はない。われわれはアデノウィルスペクターを用いてMeCP2^-/^yマウス17匹の両側線状体(被殻,淡蒼球)にAd.MeCP2を39日、40日目に注入し、行動評価を4日後,7日後におこなった。雄は40日〜50日の間に症状は進行し、多くは54日前に死亡した。行動観察はTotal square test,後方足立ち,dowel test, fecal boilの数、動き、groomingの時間、ワイアーにつかまっている時間、poleスコアなどでおこなった。female MeCP2^-/^+ miceのAd, MeCP2治療マウスはlocomotion activity(移動運動)の改善とwire suspension testの改善がみられた。また、マウスの自傷行為はMeCP2^-/^+マウスのほとんどで認められた。現在、論文提出中であるため、報告はこの範囲にとどめたい。またマウスのES細胞からの神経細胞分化誘導系においてMeCP2の役割,分子機能を解析中であり興味あるデータが集計されてきている。
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Research Products
(15 results)