2002 Fiscal Year Annual Research Report
栄養障害型表皮水泡症:人工接着分子を用いた新規遺伝子治療法の開発
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14370257
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Research Institution | Hirosaki University |
Principal Investigator |
玉井 克人 弘前大学, 医学部, 助教授 (20236730)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
今 淳 弘前大学, 医学部・附属病院, 講師 (60271798)
中野 創 弘前大学, 医学部・附属病院, 講師 (90281922)
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Keywords | VII型コラーゲン / ファイブロネクチン / 先天性表皮水疱症 / 免疫寛容 |
Research Abstract |
研究実績の概要 (1)VII型コラーゲン発現ベクターの作成 ヒトVII型コラーゲンcDNAをクローニングし、これをbeta actin遺伝子プロモーター下流に接続し、VII型コラーゲン発現ベクターを作成した。このベクターをVII型コラーゲンの欠損した先天性表皮水疱症患者培養表皮細胞に導入し、抗ヒトVII型コラーゲンモノクローナル抗体を用いた免疫組織(蛍光抗体)にてヒトVII型コラーゲン産生を検討した。 (2)NC1-ファブロネクチン・キメラ蛋白発現ベクターの作成 ヒトVII型コラーゲンNC1ドメインとヒトファイブロネクチンのcDNAをRT-PCRによりクローニングし、NC1-ファイブロネクチン・キメラ蛋白発現ベクターを作成した。 (3)マウスに対するヒトVII型コラーゲン免疫寛容誘導 ヒトVII型コラーゲン遺伝子発現ベクターを、マウスの胎児皮膚へ超音波を用いて導入し、発現を確認した。このマウスの出生後にヒトVII型コラーゲン発現ベクターを皮膚に導入し、抗VII型コラーゲン抗体産生の有無をELISAにて検討予定である。 今後の実験計画 (1)VII型コラーゲンノックアウトマウスの皮膚症状レスキュー実験 VII型コラーゲンノックアウトマウスに、VIIコラーゲンプロモーターに接続したNC1-ファイブロネクチン・キメラ遺伝子を導入したトランスジェニックマウスを作成し、皮膚症状が改善するか否かを検討する。また、キメラ蛋白の皮膚基底膜領域での発現を、蛍光抗体法、免疫電顕法などにより確認する。さらに、キメラ蛋白に対する抗体産生の有無をELISAおよびT細胞アッセイにて検討する。 (2)作成した発現ベクターを用いた遺伝子治療効果の解析 VII型コラーゲンノックアウトマウス胎児皮膚に、ヒトVII型コラーゲン発現ベクターおよびNC1-ファイブロネクチン発現ベクターを導入し、これら蛋白に対する免疫寛容を誘導する。その後、出生後のマウス皮膚にこれら遺伝子発現ベクターを導入し、臨床症状および死亡率の改善について、コントロールと比較検討する。
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Research Products
(3 results)
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[Publications] Nakamura H, Aoki M, Tamai K, Oishi M, Ogihara T, Kaneda Y, Morishita R: "Prevention and regression of atopic dermatitis by ointment containing NFkB decoy oligonucleotides in NC/Nga atopic mouse model"Gene Therapy. 9. 1221-1229 (2002)
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[Publications] Meng X, Sawamura D, Ina S, Tamai K, Hanada K, Hashimoto I: "Keratinocyte gene therapy : cytokine gene expression in local keratinocytes and in circulation by introducing cytokine genes into skin"Exp Dermatol. 11. 456-461 (2002)
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[Publications] Matsuzaki Y, Tamai K, Kon A, Sawamura D, Uitto J, Hashimoto M: "Keratinocyte responsive element 3 (KRE3) : Analysis of a keratinocyte-specific regulatory sequence in the 230-kD bullous pemphigoid antigen (BPAG1) gene promoter"J Invest Dermatol. 120. 308-312 (2003)