2002 Fiscal Year Annual Research Report
遺伝子治療の放射線治療への応用による放射線感受性の制御に関する基礎的・臨床的研究
Project/Area Number |
14370269
|
Research Institution | Gunma University |
Principal Investigator |
中野 隆史 群馬大学, 医学部, 教授 (20211427)
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
長谷川 正俊 群馬大学, 医学部, 助教授 (50251111)
石川 仁 群馬大学, 医学部, 助手 (70344918)
鈴木 義行 群馬大学, 医学部, 助手 (60334116)
秋元 哲夫 群馬大学, 医学部, 講師 (10261851)
桜井 英幸 群馬大学, 医学部, 講師 (50235222)
|
Keywords | PDEGF / Cervival Cancer / Radiation / Prognosis / PNET / p53 |
Research Abstract |
●子宮頚癌の放射線治療における血管新生因子PD-ECGFと予後との相関 PD-ECGF(platelet derived endothelial cell growth factor)は血管新生因子の一つであり、腫瘍の増殖や転移の促進に関与するとされている。放射線治療において、血管新生は腫瘍の再酸素化と関係し局所効果に関与するとも考えられることから、放射線単独治療が行われた子宮頚癌について、血管新生因子PD-ECGFの発現と予後との相関を検討した。 <方法>放射線治療された子宮部扁平上皮癌71例と腺癌47例について解析した。試料は、治療前に採取された組織から作成したパラフィン包埋切片を使用し、酵素抗体法によりPD-ECGFの発現を同定した。<結果>扁平上皮癌では、PD-ECGFは71例中40例(56%)に発現が認められ、陽性例の5年無病生存率は74%で、陰性例の40%に比べ統計学的に有意に良好であった(p=0.02)。局所制御率は陽性例87%、陰性例80%と陽性例の方が良好であったが、有意差は認められなかった。腺癌については、PD-ECGFは47例中21例(45%)に発現が認められ、陽性例の5年無病生存率は60%で、陰性例の19%に比べ統計学的に有意に良好であった(p=0.006)。局所制御率についても陽性例55%、陰性例の19%と陽性例の予後が統計学的に有意に良好であった。(p=0.003)<結語>PD-ECGFの発現は、子宮頚部扁平上皮癌および腺癌それぞれの放射線治療における予後因子の一つと考えられた。 ●放射線照射により放射線抵抗性を獲得したPNET細胞株における放射線感受性の変化 当科で樹立したPNET細胞株のキメラ遺伝子の確認し,放射線感受性を検討するとともに,連続して照射することで得られた放射線抵抗性株の差異を特に放射線誘発アポトーシスを中心に検討した。結語:放射線照射により放射線抵抗性を獲得したPNET細胞株における放射線感受性の変化はp53遺伝子変異が認められたものの,P53遺伝子を起点としたアポトーシスの関連ではなく,他の何らかの影響が考えられた。
|
Research Products
(4 results)
-
[Publications] S-YRyu: "Platelet Derived Endothelial Cell Growth Factor (PD-ECGF) as aPrognostic Factor for Radiotherapy Outcome in Patients with Adenocarcinoma of Uterine Cervix"Gynecologic Oncology. (in press).
-
[Publications] Imai R: "Signal transduction pathway to lowdose radiation-induced apoptosis in peripheral PNET cells"Anticancer Research. 22(5). 2741-2747 (2002)
-
[Publications] Saitoh J: "Correlations between in vivo tumor weight, oxygen pressure, 31P NMR spectroscopy, hypoxic microenvironment marking by beta-D-iodinated azomycin galactopyranoside (beta-D-IAZGP), and radiation sensitivity"Int J Radiat Oncol Biol Phys. 54(3). 903-909 (2002)
-
[Publications] Hasegawa M: "Radiation-induced apoptosis in vivo : therapeutic significance o apoptosis in radiation therapy"Nippon Igaku Hoshasen Gakkai Zasshi. 62(10). 535-539 (2002)