2002 Fiscal Year Annual Research Report
ヒト脳セロトニン神経伝達機能の定量的イメージングに関する研究
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14370275
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Research Institution | 福井医科大学 |
Principal Investigator |
土田 龍郎 福井医科大学, 医学部附属病院, 助手 (70303386)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
小俣 直人 福井医科大学, 医学部附属病院, 助手 (30334832)
古川 高子 福井医科大学, 高エネルギー医学研究センター, 助教授 (00221557)
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Keywords | Positron Emission Tomography / セトロニン / うつ病 |
Research Abstract |
1)動物を用いた基礎的検討 セロトニン神経機能異常を呈する疾患モデル動物として、うつ病モデルである嗅球切除ラット(OBXラット)を検討した。OBXラットはうつ病モデルとして以前より確立されており、セロトニン神経伝達機能の異常を呈することが知られている。比較的簡単な手術手技により安定してうつ病モデルを作成することが可能であり、セロトニン神経伝達機能異常の解析法の検討には適していると考えられた。 2)セロトニン細胞機能の定量的解析法の検討 本年は従来から用いられる解析法の簡便化に関する検討を行った。従来、セロトニン合成能の計測に用いられるαメチルトリプトファン(αMTrp)法は、各実験動物において入力関数を得るため頻回の動脈採血が必要であり、血液データの解析にも時間と労力を要する。ここで本法に用いる計算法(graphl analysls)では、一般的には各時点におけるトレーサの血中濃度より、ある時点までの積分値が重要であることが判っている。特にαMTrpのように組織移行率の低いトレーサでは、セロトニン合成が大きく変化しても、投与後ある一定の時間の血中濃度、積分値に与える影響は少ないと予想される。そこで標準入力関数の概念を適応できるとの仮定のもとに、以前に行った実験データを解析した。 セロトニン神経伝達機能に大きく影響を与えると予想される数種の薬剤の急性、慢性投与実験を含む50匹4群のラットのデータを解析したところ、種々の薬剤投与群、正常群等の間に体重補正後の入力関数に明らかな相違は見られなかった。また一部の群から作成した標準入力関数を他の群に使用して得られたセロトニン合成指標は、本来の結果と有意な相違を認めなかった。 従って、今後の研究において、この簡便法を用いてセロトニン合成能を評価することが可能と考えられた。
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Research Products
(3 results)
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[Publications] Kitagawa Y, Nishizawa S, Sano K, Maruta Y, Ogasawara T, et al.: "Whole-body (18)F-fluorodeoxyglucose positron emission tomography in patients with head and neck cancer"Oral surgery, oral medicine, oral pathology, oral radiology, and endodontics. 93・2. 202-207 (2002)
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[Publications] Tsuchida T, Sadato N, Nishizawa S, Yonekura Y, Itoh H: "Effect of postprandial hyperglycemia in non-invasive measurement of cerebral metabolic rate of glucose in non-diabetic subjects"European Journal of Nuclear Medicine. 29・2. 248-250 (2002)
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[Publications] Toyoda H, Nishizawa S, Shiozaki T, Ueno M, Konishi J.: "A simplified double-injection method to quantify cerebral blood flow and vascular reserve usin iodine-123 IMP-SPECT"Annals of Nuclear Medicine. 16・2. 127-135 (2002)