2004 Fiscal Year Annual Research Report
MALTリンパ腫の治療を新しい観点から探るための基礎的および臨床的研究
Project/Area Number |
14370286
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Research Institution | Kurume University |
Principal Investigator |
早渕 尚文 久留米大学, 医学部, 教授 (20108731)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
大島 孝一 福岡大学, 医学部, 助教授 (50203766)
淡河 恵津世 久留米大学, 医学部, 講師 (20204729)
鈴木 弦 久留米大学, 医学部, 助手 (80279182)
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Keywords | MALTリンパ腫 / chemokine recetor / PCR解析 / CD20 / CXCR3陽性リンパ球 / 胃MALTリンパ腫 / H.Pylori / 放射線単独治療 / 他施設共同研究 |
Research Abstract |
MALTリンパ腫は局所の慢性炎症を要因として、腫瘍化したものと考えられ、通常は除菌治療や局所治療(手術や放射線治療)で治癒するが、時には全身的に広がることもある。全身化の要因をさぐるために基礎的な検討を行った。MALTリンパ腫患者16例の組織とその患者の末梢血中のリンパ球を用い、両者のchemokine receptorとそのリガンドを比較検討した。用いたのはMALTリンパ腫の腫瘍組織に見られるCD20/CXCR3陽性リンパ球と同じく腫瘍組織中の上皮細胞に見られるMIGである。末梢血中のCD20/CXCR3陽性リンパ球はMIGへ遊走することが確かめられ、また腫瘍組織とCXCR3/CD20陽性リンパ球でPCR解析を行ったところ、6例で両者に同じbandが認められた。さらに、6例中4例では両者が同一のものであることが確認された。これらのことから、MALTリンパ腫は局所の腫瘍が全身に広がるのではなく、逆に末梢血中のCXCR3陽性という比較的特殊なBリンパ球が局所の慢性炎症に関与して腫瘍化している可能性が疑われた。この結果はInt J Cancer(2004)(電子ジャーナル版)に末藤、大島、早渕らの連名で発表した。 一方、胃MALTリンパ腫ではH.Pylori除菌治療後、効果が不十分なものに放射線単独治療を行う多施設共同研究を続けている。MALTリンパ腫は高齢者を含め、全例完全寛解が得られ、局所再燃はなく、全例生存中であることがわかった。
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Research Products
(4 results)