2004 Fiscal Year Annual Research Report
三次元高精細画像観察によるポストレセプター異常検出システムの構築
Project/Area Number |
14370330
|
Research Institution | Kyushu University |
Principal Investigator |
高柳 涼一 九州大学, 大学院・医学研究院, 教授 (30154917)
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
後藤 公宣 九州大学, 大学究院, 助手 (90284512)
大中 圭三 九州大学, 大学院・医学研究院, 講師 (30325518)
河手 久弥 九州大学, 大学院・医学研究院, 助手 (20336027)
|
Keywords | 核内受容体 / ステロイドレセプター / 共役因子 / 三次元画像 / アンドロゲン / GFP / ポストレセプター / イメージング |
Research Abstract |
本年度も高精細三次元画像解析システムによるリアルタイム細胞内局在と定量的観察及びFRAP法による機能解析を行い、各ステロイド受容体のAF-1、AF-2ドメインと共役因子特にN-CoRとの相互作用解析を集中的に行った。 AR、GR、ERαに関して共役因子複合体構成成分との相互作用について、前年度に引き続き、さらに解析を進めた。細胞増殖抑制、アポトーシス誘導因子として発見されたTobがcorepressorであることを見出していたが、ARのAF-1ドメインと蛋白・蛋白相互作用することを確認した。また、骨芽細胞分化の転写因子であるRunx2がAR、GR、ERαの転写活性化能を抑制することを見出した。Runx2はリガンド処理したARにリクルートされ、蛋白・蛋白相互作用によりステロイド受容体の転写活性化能を抑制することをルシフェラーゼレポーターアッセイ、機能的画像解析により明らかにした。Runx2は骨の発生分化初期には促進的に作用するが、分化後は抑制的に作用することが知られており、この事実は今回の結果と良く合致していた。N-CoRは良く知られたcorepressorであるが、その抑制機構として、N-CoRはリガンド結合したARにリクルートされ、ARのAF-1ドメインと蛋白・蛋白相互作用することにより、ARのN末とC末の分子内相互作用を阻害し、その結果、ARの転写活性化能を抑制することが高精細三次元画像解析により明らかとなった。この結果は、N-CoRはリガンドに結合していないTRと複合体を形成しcorepressor作用を発揮するという従来の良く知られた抑制機構とは異なる新規の抑制機構を明らかにしたことになる。
|
Research Products
(7 results)