2002 Fiscal Year Annual Research Report
ライボザイムベクターによる血管新生抑制を利用した腫瘍増殖抑制に関する研究:tumor dormancyを求めて
Project/Area Number |
14370416
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Research Institution | Nagoya City University |
Principal Investigator |
藤井 義敬 名古屋市立大学, 大学院・医学研究科, 教授 (40156831)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
矢野 智紀 名古屋市立大学, 大学院・医学研究科, 助手
山川 洋右 名古屋市立大学, 大学院・医学研究科, 助教授 (40148284)
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Keywords | VEGF / VEGF receptor / ライボザイム / 転移性肺腫瘍モデル |
Research Abstract |
本研究では(1)vascular endothelial growth factor(VEGF), basic fibroblast growth factor(bFGF), epiderlual growth factor(EGF)等の血管新生因子をコードするmRNAを切離するライボザイムを発現するベクター及び(2)VEGF receptorのsolble receptor fragmentのFlk1やFlt1をコードするベクターを用いて腫瘍血管新生の完全制御を試みる。(1)ライボザイムは独特のハンマーヘッド構造をもちRNAのある特異配列(GUC)に結合し、強力にその部分でRNA基質を切離する能力をもつ。このライボザイムにより形質導入された細胞は強力にVEGF mRNAの発現がknock downされる。このVEGFmRNAのknock downに加え、(2)VEGF soluble receptor fragmentを過剰発現させVEGFとVEGF receptorとの結合もブロックし完全にVEGFを抑制する。発現プラスミドは非ウイルス性のliposamal vectorを用いて肺の内皮細胞及び早期の腫瘍結節に形質導入する。この形質導入を我々が確立してきたマウス転移性肺腫瘍モデルに適応し、その抗腫瘍効果を評価することが我々の研究の目標である。現段階ではVEGFmRNAを切離するライボザイムを作成中であるが、現在までにその有力な候補は得られていない。そのためにライボザイムのようにRNAを切離するRNA interferenceも候補として考慮中である。またVEGF receptorのFlk1やFlt1もこのライボザイムやRNA interferenceを用いて制御することも準備中である。
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