2002 Fiscal Year Annual Research Report
遺伝子組み換え骨髄細胞移植による脳神経組織の機能的修復
Project/Area Number |
14370442
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Research Institution | Sapporo Medical University |
Principal Investigator |
本望 修 札幌医科大学, 医学部, 講師 (90285007)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
濱田 洋文 札幌医科大学, 医学部, 教授 (00189614)
宝金 清博 札幌医科大学, 医学部, 教授 (90229146)
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Keywords | adult / bone marrow / gene / human / infarction / spinal cord injury / stroke / transplantation |
Research Abstract |
骨髄幹細胞の増殖・分化の分子・遺伝子レベルでの制御に関する基礎研究、および、神経再生治療効果を、脳梗塞モデルヘの移植実験で解析した。 1.DNA microarray法(Affymetrix社)を用いて約12,000個の遺伝子発現を解析した結果、骨髄幹細胞に特異的に増加している遺伝子は80個、低下している遺伝子は57個あることが判明した。また、その中で、遺伝子配列より増殖.分化に関連すると推測される遺伝子のなかでも最重要と推測される遺伝子7個を選択し、現在、詳細な機能解析を施行中である。 2.ラット中大脳動脈閉塞モデルヘの移植実験 全身麻酔下に中大脳動脈を遮断することで、脳梗塞モデルとした。移植効果の検討は以下のごとく施行した。 (1)移植幹細胞のホスト虚血脳内での生着・分化を組織学的に検討した結果、ドナー細胞はホスト組織内で良好な生着・増殖・分裂・分化・遊走・組織修復を示すことが判明した。 (2)モーリス水迷路試験で記憶・学習能力・高次機能を解析した結果、移植により著名に症状が改善することが判明した。 (3)トレッドミル運動負荷試験により運動機能の解析した結果、移植により顕著に運動機能が回復することが判明した。 (4)動物実験用高磁場NMR装置(7テスラー)を用い、同一個体の脳梗塞巣を経時的に画像診断学的に解析した結果、移植による治療効果は画像診断上も著名であることが判明した。 以上のように、補助金は補助条件に従って、非常に有効に使用されている。
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Research Products
(7 results)
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[Publications] Bizen A, et al.: "Transplantation of mesenchymal stem cells derived from the bone marrow into the demyelinated spinal cord"International Congress Series. 1730. 1-5 (2003)
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[Publications] Honmou O., et al.: "Transplantation of neural stem cells into ischemic brain"International Congress Series. 1725. 1-6 (2003)
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[Publications] 本望 修: "骨髄細胞を用いた神経再生医療"Restorative Neurology and Neuroscience. (In press). (2003)
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[Publications] 飯星智史: "経静脈的自家骨髄細胞移植による脳梗塞の治療"Restorative Neurology and Neuroscience. (In press). (2003)
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[Publications] 井上道夫: "中枢性脱髄疾患モデルに対する経静脈的自家骨髄移植"Restorative Neurology and Neuroscience. (In press). (2003)
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[Publications] Akiyama Y, et al.: "Remyelination of the spinal cord by intravenous delivery of bone marrow cells"Glia. (In press). (2002)
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[Publications] 本望 修: "神経幹細胞移植のソース. 神経の再生、脳の科学(増刊号)"星和書店. 237 (2003)