2004 Fiscal Year Annual Research Report
組識工学技術による骨組識再生治療の検討-脚延長モデルによる臨床応用の手法確立-
Project/Area Number |
14370461
|
Research Institution | Nagoya University |
Principal Investigator |
石黒 直樹 名古屋大学, 大学院・医学系研究科, 教授 (20212871)
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
北小路 隆彦 名古屋大学, 医学部附属病院, 講師 (10303637)
鬼頭 浩史 名古屋大学, 大学院・医学系研究科, 助手 (40291174)
小嶋 俊久 名古屋大学, 医学部附属病院, 助手 (70378032)
|
Keywords | 脚延長 / 組識工学 / 骨形成 / 骨芽細胞 / 骨髄幹細胞 / 臨床研究 |
Research Abstract |
骨髄幹細胞の増殖・分化制御により骨芽細胞様細胞を多量に作り出し、骨芽細胞を適切な足場(Scaffold)と共に生体に戻すことにより、組織再生(骨形成促進)を可能とする治療の開発を目的とした。脚延長は、組織再生を目指す再生医療の非常によいモデルである。延長により生じる組織不足(骨、筋などの組織)の早期再生を検討することから、整形外科領域骨欠損に広く応用が可能であると考えられる。培養骨髄細胞を骨芽細胞に分化させてラット脚延長モデルに使用する我々の方法は、既に良好な結果を得た。ヒトに応用するために骨髄幹細胞移植の実績がある病院輸血部との連携から、(1)細胞担体としての患者由来Platelet rich plasmaの使用、(2)ヒト応用に向けた細胞保存法の実施を可能、(3)ヒト治療を目的とした細胞の取り扱い技術を導入した。ヒト骨髄細胞をデキサメサゾン、Vitamin D添加の条件で約三週間培養するとアルカリフォスファターゼ陽性、オステオカルシン陽性細胞が得られることを確認した。しかし、骨髄より得た細胞は単層培養では継代に伴い骨芽細胞への分化能を失うことが確認された。増殖を目的とした単層培養には限界があった。以上の実績を基に、名古屋大学倫理委員会の審査・承認を得て臨床試験を開始した。細胞移植治療を従来の脚延長と組み会わせることにより、治療期間を3分の2に短縮することが可能となった。この成果は論文として報告した。
|
Research Products
(6 results)