2004 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
14370501
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Research Institution | TOHOKU UNIVERSITY |
Principal Investigator |
佐藤 信 東北大学, 大学病院, 講師 (70282134)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
斎藤 誠一 東北大学, 大学院・医学系研究科, 助教授 (80235043)
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Keywords | ヒト腎癌細胞 / 糖鎖リモデリング / GM2合成酵素 |
Research Abstract |
A:ヒト腎癌細胞に対する糖鎖リモデリング方法の確立; 昨年度まで、ヒト腎癌細胞Tos-1に関して、GM3合成酵素の過剰発現モデルの作成、SiRNA法によるGM2合成酵素のノックダウンモデルの作成に成功して来たことを報告してきた。本年は同様の機能性糖鎖を発現している他の腎癌細胞でも同様の効果が得られるかを検討するため、さらにマウスモデルの作成を検討するため、GM3糖鎖抗原の発現量の少ない腎癌細胞株SMKT-R-3に関し、GM2合成酵素遺伝子ノックダウンによる糖鎖リモデリングを検討による糖鎖抗原解析を行った。 その結果、SMKT-R-3はTOS-1と同様GM2を多く発現しており、SiRNA法によるGM2合成酵素のノックダウンにより、GM2の発現の減少とGM3発現の増強が認められ、GM2を多く発現している腎癌細胞に関しては、SiRNA法による糖鎖リモデリングが可能であることが示唆された。 B:マウス人腎癌モデルでの糖鎖リモデリングによる治療効果の検討 糖鎖リモデリングがヒト腎癌細胞マウス正所性モデルに対し、どのような治療方法、治療効果があるかを検討するため、ヒト腎癌マウスモデルの作成を試みた。 現在までTOS-1細胞、SMKT-R-3細胞に関し、計3回にわたり、スキッドマウス、ヌードマウスを用いて腎被膜下正所性モデルの作成を試みてきたが、約6週間経過時点で、いずれの腫瘍でも腫瘍消失が確認された。同様にスキッドマウスを用いた皮下腫瘍モデル作成も試みたが、強力にNK活性を抑制した条件でも、腫瘍生育が認められなかった。長期継代によるこれらの細胞の可移植性の減弱が原因と考えられ、現時点ではTOS-1,SKH-3細胞を用いたマウスモデル実験の続行は困難と思われた。
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