2003 Fiscal Year Annual Research Report
減数分裂可能な細胞株を用いた精子形成細胞の増殖・分化機構の解析とその臨床的意義
Project/Area Number |
14370511
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Research Institution | KYOTO UNIVERSITY |
Principal Investigator |
藤田 潤 京都大学, 医学研究科, 教授 (50173430)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
西山 博之 京都大学, 医学研究科, 助手 (20324642)
伊藤 克彦 京都大学, 医学研究科, 講師 (90281097)
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Keywords | 減数分裂 / 生殖細胞 / 抗体 / 精巣 / 卵巣 |
Research Abstract |
マウス精母細胞株GC-2spd(ts)に由来する、減数分裂を起こすと考えられるクローンGC-2M細胞を利用して、以下の成果を得た。 1.減数分裂の解析 GC-2Mが細胞分裂時に対合を行っているかどうか、相同染色体を顕微鏡で観察したが、対合は明らかではなかった。GC-2Mのカリオタイプ解析では、染色体数36-38と74-75の細胞が多く、染色体数20前後の細胞は認められなかった。 フローサイトメトリーでDNA量を測定した。GC-2M細胞はNIH/3T3細胞と同じで4n、2n、1nと考えられるDNA量のところにピークがあった。しかし、ハプロイドの染色体が見られなかったことから、マウス個体から胸腺を摘出し比較したところ、2nと思われたピークが4nであることが判明した。 GC-2M細胞は単一細胞からのクローンである。4n、8nの細胞群をセルソーターで分離し、単一細胞として培養した後、フローサイトメトリーでDNA量を測定した。その結果、どちらも2nへ変化しうることが示された。つまり、GC-2M細胞はテトラプロイドの細胞群が主で、一部が通常とは異なる機序でまれに染色体数を半減させると考えられた。 2.モノクローナル抗体の認識する抗原の同定 マウス精巣のcDNAライブラリーを293細胞に発現させ、抗体4種を用いて、抗原蛋白をコードしている遺伝子の発現クローニング試みたが同定できなかった。 モノクローナル抗体の1種が認識する90kDの蛋白をマススペクトロメトリーにより同定を試みたが、混入蛋白が同定されたのみであった。 3.ヒトdysge minoma細胞株の樹立 ヒト卵巣dysge minomaの臨床例から細胞株を樹立した。現在60継代以上である。染色体は46,XXで、免疫不全マウスに腫瘍を作る。生殖細胞のマーカーであるvasa遺伝子を発現している。
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Research Products
(6 results)
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[Publications] Sakurai, T.: "A cleaved form of MAGE-A4 binds to Miz-1 and induces apoptosis in human cells"J.Biol.Chem.. (印刷中). (2004)
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[Publications] Wellmann, S.: "Oxygen-regulated expression of the RNA-binding proteins RBM3 and CIRP by a HIF-1-independent mechanism"J.Cell Sci.. (印刷中). (2004)
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[Publications] Nishiyama, H.: "Clinical outcome of a large-scale multi-institutional retrospective study for locally advanced bladder cancer : a survey including 1131 patients treated during/1990-2000 in Japan"Eur.Urol.. 45・2. 176-181 (2004)
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[Publications] Kanamori, T: "PEP-19overexpression in human uterine leiomyoma"Mol.Hum.Reprod.. 9. 709-717 (2003)
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[Publications] Higuchi, T.: "Cyclic AMP enhances the expression of an extravillous trophoblast marker melanoma cell adhesion molecule, in choriocarcinoma cell JEG3 and human chorionic vilous explant cultures"Mol.Hum.Reprod.. 9. 359-366 (2003)
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[Publications] Hamid, A.A.: "Expression of cold-inducible RNA-binding protein in the normal endometrium, endometrial hyperplasia and endometiral carcinoma"Int.J.Gynecol.Pathol.. 22. 240-247 (2003)