2002 Fiscal Year Annual Research Report
血管網構築を基盤とした細胞3次元培養による骨・軟骨系生体組織再建
Project/Area Number |
14370658
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
高戸 毅 東京大学, 医学部附属病院, 教授 (90171454)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
立石 哲也 東京大学, 大学院・工学系研究科, 教授 (40323521)
引地 尚子 東京大学, 保健管理センター, 講師 (50292876)
森 良之 東京大学, 医学部附属病院, 講師 (70251296)
牛田 多加志 東京大学, 大学院・工学系研究科, 助教授 (50323522)
豊岡 照彦 東京大学, 医学部附属病院, 教授 (00146151)
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Keywords | 再生医療 / 骨 / 軟骨 / 複合組織再生 / 遺伝子導入 |
Research Abstract |
1.足場担体の開発:足場担体の開発に関しては、PLLAやPLGAなどの合成素材のほかに、アテロコラーゲン・ゼラチンなどを試した。評価の基準としては、生体適合性、強度、細胞導入性、吸収性などを考慮した。その結果、アテロコラーゲンのスポンジが比較的優れた性質を示し、これに加えて細胞を糊状の物質に懸濁することで、細胞を均等に3次元導入することが可能になった。 骨・軟骨形成遺伝子の導入に関しては、リポフェクション法を試したが、間葉系細胞の遺伝子導入の効率は、従来これらの方法が試されてきた細胞に比べて悪かった。アデノウイルスによる遺伝子導入の安全性が最近見直されてきていることを受けて、アデノウイルスに骨分化因子候補(BMP、ヘッジホッグ・Runx2など)を組み込んだもの、軟骨分化因子候補(TGF-b、BMP、Soxなど)を組み込んだものを作製し終わったところである。これらのウイルスを、様々な組み合わせで間葉系の細胞に感染し骨・軟骨分化マーカーを追い、分化に必要なシグナルと最適条件を決定する予定である。 2.In vivoでの遺伝子導入:HVJリポソーム法を、筋肉などの間葉系粗織に試したが、残念ながら効率は期待されたほど高くなく、上記のIn vitro実験と同様アデノウイルスを使って実験を行っている。アデノウイルスの進入効率は比較的良好であることが確認されている。 3.複合組織再生の実験的研究:1,2の研究の成果を待って、骨・軟骨絹織がある程度形成できるようになったら、血管網との複合組織再生の動物実験を行う予定である
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