2002 Fiscal Year Annual Research Report
咀嚼様顎運動ペースメーカーニューロンの局在と細胞特性に関する研究
Project/Area Number |
14370671
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Research Institution | Osaka University |
Principal Investigator |
古郷 幹彦 大阪大学, 大学院・歯学研究科, 教授 (20205371)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
飯田 征二 大阪大学, 歯学部附属病院, 講師 (40283791)
小泉 英彦 大阪大学, 大学院・歯学研究科, 助手 (10324790)
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Keywords | 三叉神経 / 咀嚼 / 運動 / 中枢神経 / リズム |
Research Abstract |
三叉神経運動ニューロンにパッチクランプ法をもちいてその膜電位を検討した。三叉神経運動ニューロンにrepetitive patternのNMDA誘発性のリズミカル活動をもたらす神経ネットワークの最小局在を検討した。断片化スライス標本には三叉神経運動核が含まれる厚さ400μmの冠状断スライス標本(WSP)、それを断片化し、三叉神経運動核とその周辺300μmの組織だけにしたスライス標本(ISP)、三叉神経運動核のみを含むスライス標本(NOSP)の三種類のスライス標本で実験を行い以下の結果を得た。 1、WSPにおいてN-methyl-D, L-aspartic acid(NMA)20μMとbicuculline methiodide(BIC)10μMの薬剤投与にて三叉神経運動ニューロンからリズミカルな5-6Hzの活動が得られた。 2、ISPにおいても同様の方法でWSPと類似した結果が得られた。 3、NOSPにおいては同様の薬剤刺激を行ってもリズミカルな5-6Hzの活動は得られず、全く異なった活動が得られた。 4、WSP, ISPにおいても低カルシウム溶液を用いてシナプス伝達を止めると、NO SPの結果と類似した結果となった。 以上の結果からNMA-BICによって誘発される三叉神経運動ニューロンにおける5-6Hzのリズミカルな活動は、三叉神経運動核周辺300μmの限られた領域で形成されることが考えられた。
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