2003 Fiscal Year Annual Research Report
口腔癌に対する化学・放射線・免疫療法の治療効果制御因子に関する基礎的検討
Project/Area Number |
14370676
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Research Institution | Kochi Medical School |
Principal Investigator |
尾崎 登喜雄 高知大学, 医学部, 教授 (70031995)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
鎌谷 宇明 高知大学, 医学部附属病院, 助手 (00315003)
植田 栄作 高知大学, 医学部附属病院, 講師 (10203431)
奥 尚久 高知大学, 医学部附属病院, 助手 (20363286)
笹部 衣里 高知大学, 医学部附属病院, 助手 (40363288)
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Keywords | 口腔癌 / 浸潤 / 活性酸素 / Mn-SOD / タイトジャンクション / オクルジン / クラウジン / β-カテニン |
Research Abstract |
口腔癌において、癌細胞の接着に関わる種々の蛋白の発現と浸潤能との関係、さらには、低酸素誘導因子(HIF-1α)と活性酸素(ROS)およびアポトーシスとの関係について検討し、以下の結果を得た。 1.オクルディン、クローディン、ZO-1、E-カドヘリンおよびβ-カテニンの発現強度と浸潤能との間には逆の相関が認められた。 2.MMP-2、MMP-9および上記蛋白の転写抑制因子であるSnailの発現は、低浸潤性細胞では弱く、逆に、高浸潤性細胞では亢進していた。 3.口腔癌細胞株を低酸素で処理することにより、HIF-1αの発現が誘導されるとともにVEGFの産生が亢進した。 4.口腔癌細胞株を放射線や抗癌剤で処理することにより、HIF-1αの発現が誘導された。 5.HIF-1αを強発現させた細胞では、Bcl-2の発現増強、SOD活性の亢進、さらには、Fasの発現低下が認められ、放射線および抗癌剤によるアポトーシスがコントロール細胞に比べ抑制された。 以上のことより、タイトジャンクションやアドヘレンスジャンクションの喪失は癌細胞の浸潤性を増強すること、HIF-1αは放射線や抗癌剤によるアポトーシスを抑制し、癌細胞の耐性獲得の1因である可能性が示唆された。
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Research Products
(4 results)
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[Publications] Tetsuya Yamamoto: "Apoptosis induction by inferleukin-2-activated Cytoloxic lymphocytes in a squamous cell carcinoma cell line and Daudi cells - involvement of reactive oxygen species-dependent cytochrome c and reactive oxygen species-independent apoptosis-inducing factors."Immunology. 110・2. 217-224 (2003)
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[Publications] Stephen Hsu: "Green tea polyphenols induce differentiation and proliferation in epidermal keratinocytes."J Pharmacol Exp Ther.. 306・1. 29-34 (2003)
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[Publications] Tetsuya Yamamoto: "Green tea polyphenol causes differential oxidative environments in tumor versus normal epithelial cells."J Pharmacol Exp Ther.. 307・1. 230-236 (2003)
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[Publications] Tetsuya Yamamoto: "Roles of catalase and hydrogen peroxide in green tea polyphenol-induced chemopreventive effects."J Pharmacol Exp Ther.. 308・1. 317-323 (2004)