2002 Fiscal Year Annual Research Report
口腔扁平苔癬のバイオインフォーマティックス総合研究
Project/Area Number |
14370681
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Research Institution | Nihon University |
Principal Investigator |
大竹 繁雄 日本大学, 松戸歯学部, 教授 (20050031)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
山本 正文 日本大学, 松戸歯学部, 助教授 (80210558)
安孫子 宜光 日本大学, 松戸歯学部, 教授 (70050086)
名倉 英明 日本大学, 総合科学研究所, 教授 (80013960)
小倉 直美 日本大学, 松戸歯学部, 副手 (10152448)
平塚 浩一 日本大学, 松戸歯学部, 講師 (80246917)
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Keywords | 粘膜免疫 / NALT / Id2 / リンホトキシン |
Research Abstract |
口腔扁平苔癬のバイオインフォーマテイックス解析のため、現在、試料採取およびマイクロダイセクションを用いたmRNA採取、RT-PCRのための条件設定を行っている。さらに、口腔扁平苔癬は口腔粘膜領域における免疫機能の破綻が影響していることが示唆されている。そこで本研究では、バイオインフォーマティックス解析と平行して粘膜領域の免疫システムを解析するために、粘膜免疫応答を支配している粘膜関連リンパ組織構築のメカニズムについて解析を行った。マウスの鼻腔には鼻咽頭関連リンパ組織(NALT)と呼ばれるリンパ組織が存在する。NALTは腸管のパイエル板と類似の組織構造を有する。また、抗原の経鼻投与により抗原特異的IgA抗体応答を鼻腔や他の粘膜組織に誘導することから、呼吸器系におけるIgA誘導組織であることが示唆されている。しかしながら、NALT構築のメカニズムはパィエル板のそれとは全く異なり、リンホトキシン(LT)-α欠損マウス、LT-β欠損マウス、IL-7レセプター欠損マウスあるいは胎生期にLTβレセプターとIgGとの結合タンパクを投与してLTβレセプターを介するシグナルを遮断することにより作製されたパイエル板欠損マウスにおいてもNALTは認められた。したがって、NALTの形成にTNF、LTは関与していないことが示された。また、CD3^-CD4^+細胞を欠くRORγ欠損においてもNALTは存在するが、同様にCD3^-D4^+細胞を欠くId2欠損マウスではNALTの形成が認められなかった。さらにId2欠損マウスにCD3^-D4^+細胞を移入することにより、NALTの形成が認められた。この結果はCD3^-CD4^+細胞がLTα/β経路非依存性にNALTの構築に重要な役割を果たすことが示唆している。
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Research Products
(3 results)
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[Publications] Fukuyama, S., Hiroi, T., Yokota, Y., Rennert, P.D., Yanagita, M., Kinoshita, N., Terawaki, S., Shikina, T., Yamamoto, M., Kurono, Y., Kiyono, H.: "Initiation of NALT organogenesis is independent of the IL-7R, LTbR, and NIK signaling pathways but requires the Id2 gene and CD3^-CD4^+CD45^+ cells"Immunity. 17・1. 31-40 (2002)
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[Publications] Kweon, M.N., Yamamoto, M., Watanabe, F., Tamura, S., van Ginkel, F.W., MIyauchi, A., Takagi, H., Takeda, Y., Hamabata, T., Fujihashi, K., McGhee, J.R., Kiyono, H.: "A nontoxic chimeric enterotoxin adjuvant induces protective immunity in both mucosal and systemic compartments with reduced IgE antibodies"Journal of Infectious Diseases. 186・9. 1261-1269 (2002)
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[Publications] Boyaka, P.N., Ohmura, M., Fujihashi, K., Koga, T., Yamamoto, M., Kweon, M.N., Takeda, Y., Jackson, R.J., Kiyono, H., Yuki, Y., McGhee, J.R.: "Chimeras of labile toxin one and cholera toxin retain mucosal adjuvanticity and direct Th cell subsets via their B subunit"Journal of Immunology. 170・1. 454-462 (2002)